2021年ウェブ解析士(日本語)テキスト

6. 第5章:インプレッションの解析

第5章
インプレッションの解析

あなたは、マーケティング計画書に基づいて、広告の出稿を行いました。来週のマーケティングの部門会議で、広告効果の報告をします。アクセス解析で検索エンジンや、ソーシャルメディアから訪問したユーザー数の変化は確認できています。KPIとして設定しているクリック数は増えているものの、もう一つのKPIであるコンバージョン数は未達でした。

「もっと認知が必要だし、コンバージョンも増やしたい、それには、ソーシャルメディアやメールといった他の施策を行うべきだろうか……」

先輩からは、「広告の効果とアクセス解析の数値は違う場合があるから、効果測定には気をつけてね。そして、インプレッションなのか、トラフィックなのか、コンバージョンなのか、広告の目的を明確にすることが必要だね」と言われました。

「いつも先輩は、頭で分かっていることを言葉にしてくれる、でも、具体的に何をすればいいか教えてくれない……」と、またまた悩みが募りました。


第5章では、ウェブサイトに訪問する前にユーザーが訪れたメディアの表示回数、インプレッションについて学びます。インプレッションとは、もともと広告の表示回数を指す言葉です。ここでは、オウンドメディア以外のメディアにおける表示をインプレッションとして学びます。第5章では、ユーザーへの露出を最適化するための手法について学びます。

5-1 インプレッション効果の測定方法

自社のサービスや商品を知ってもらうには、自社サイトに直接訪問してもらう以外にも、媒体社のサイトに広告を掲載したり、ソーシャルメディアに投稿をするなど、自社サイト以外でのインプレッションを増やすことが重要になっています。ここでは、広告やオーガニックサーチ、メール、ソーシャルメディアなど、自社サイト外でのインプレッション効果の測定方法や、測定の注意点などについて説明します。

5-1-1. 広告のインプレッション効果の測定方法

広告の表示された数を示す「インプレッション数」は、広告を配信するアドサーバーのログによって測定されます。インプレッション数の測定には、従来からある「リクエストベース」に加えて、「OTS(Opportunity To See)ベース」という2つの方法があります。

リクエストベース

アドサーバーへのアドリクエスト回数をインプレッション数としてカウントする方法で、多くのアドサーバーで採用されている。

OTSベース

「よりユーザーの視聴に近いところでカウントする」という考え方で、実現例として「ビーコンカウント」が挙げられる。ビーコンカウントでは、「ビーコン」(1×1ピクセル透過GIFのリクエストなど)を広告に含めて配信し、アドサーバーは「ビーコン」のリクエスト回数をインプレッション数としてカウントする。

テレビやラジオには視聴率や聴取率、新聞や雑誌には発行部数や閲読率などの指標がありますが、広告表示自体を測定する指標ではありません。インターネット広告の場合、広告が何回表示されたかを測定することで、ユーザーの広告接触数をより正確に把握できます。

さらに、インターネット広告では、実際にユーザーが閲覧可能な状態にあったインプレッションを「ビューアブルインプレッション」として、より精緻に表示成果を測定することが重要になってきています。

図:インターネット広告の計測

図:インターネット広告の計測

広告のビューアビリティ

メディア調査会社の監査や認定審査を行う米国の業界団体であるMedia Rating Council(MRC) <http://mediaratingcouncil.org/>と Interactive Advertising Bureau(IAB) <https://www.iab.com/>によると、ビューアブルインプレッションは「広告の50%以上の面積が画面に1秒以上表示されたインプレッション」と定義されていますが、Googleは「ディスプレイ広告の全インプレッションの56.1%はビューアブルインプレッションになっていない」との調査結果を2014年12月6日に発表し、2015年9月にビューアビリティを保証する仕組みへと移行 <https://adwords.googleblog.com/2015/09/Enhancing-the-google-display-network.html>しています。

広告のインプレッション数の注意点

ウェブページ上に広告を表示している場合、ページビュー数インプレッション数は異なります。なぜなら、ページビュー数は測定対象の「ページを表示した回数」を示すのに対して、インプレッション数は測定対象の「広告を表示した回数」を指すからです。

例えば、あるページの1つの広告枠に広告AとBを均等の割合で表示するとしましょう。そのページのページビュー数が5,000である場合、広告AとBのインプレッション数は、それぞれ2,500ずつとなります。

広告の測定手法と数字の違い

広告の成果として、売上への貢献を知るためにはURLへのパラメーター付与やコンバージョンタグの設置などを行い、広告のレスポンス効果を測定する必要があります。コンバージョン取得の設定をしない場合、CPMCPCは測定できますが、購入や会員登録といったコンバージョン数はわからないので、必ず設定してください。

図:インターネット広告の測定手法の違い

図:インターネット広告の測定手法の違い

[図:インターネット広告の測定手法の違い]に示したように、広告の効果を測定する手法には複数の方法があり、測定タイミングと測定方法が異なるため、取得できるデータも異なります。

メディアレポート

ニュースサイトなどメディアサイトがアクセス解析などで測定したレポートです。メディアに広告を表示した時点でカウントするため、アドサーバーがすでに配信していない広告をウェブブラウザがキャッシュで表示した場合は、アドサーバーの数字よりも増えることがあります。また、アドサーバーが配信した広告を表示できなかった場合は減ることがあります。

アドサーバーレポート

GoogleアドマネージャーやGoogle広告の管理画面などで測定した、広告配信システムの配信結果を元にしたレポートです。メディアに広告を配信した時点でカウントするため、広告がメディアに表示されない場合にはメディアレポートの数字よりも多くなる(OTSベースではその差は少なくなる)ことがあります。また、タグが読み込まれる前に広告の表示が終了した場合には広告効果測定システムの数字よりも多くなることがあります。

広告効果測定システム

3PAS(第三者配信)など、複数のDSPやアドネットワークからの広告配信を一元的に取りまとめられるシステムでの測定結果を元にしたレポートです。アドサーバーが配信する前に広告の表示を終了するとアドサーバーの数字よりも多くなることがあります。また、オウンドメディアのアクセス解析のタグが読み込まれる前にユーザーが離脱するとアクセス解析の数字よりも多くなることがあります。

これらのような測定するタイミングの違い以外にも、アクセス解析と広告効果測定では効果測定の定義が異なるため、取得する数値も異なってきます。例えば、Googleディスプレイネットワーク(GDN)のバナーをクリックして訪問したあと、自然検索経由で訪問してコンバージョンした場合、GDN上ではGDNの成果としてカウントされますが、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツール上では自然検索の成果としてカウントされることがあります。

5-1-2. 検索エンジンのインプレッション効果の測定方法

検索エンジンで自社サイトの訪問につながった検索ワードの表示回数は、検索エンジンのウェブマスターツールで測定します。Googleの場合は「Google Search Console」、Bingの場合は「Bing webマスター ツール」で測定します。

アクセス解析ツールとの数値の違い

ウェブマスターツールは、本来はウェブサイトの内容を検索エンジンに知らせてクローラーを管理するツールであり、正確なウェブサイトのトラフィックを測定するためのツールではありません。そのため、測定される数値は概算値であり、ウェブサイトへのトラフィックを正確に測定する目的のアクセス解析の数値とは異なってきます。また、検索ワードも、すべての検索結果がわかるわけではありませんので、それを認識した上で参考情報として利用するようにしましょう。

図:Google Search Consoleの仕組み

図:Google Search Consoleの仕組み
<https://webst8.com/blog/google-analytics-searchconsole/#Google_Search_Console-2>

5-1-3. メールのインプレッション効果の測定方法

メールのインプレッション効果の測定としては、まず配信リストの数があり、さらに到達率、開封率という指標があります。HTMLメールに測定用の画像に見せかけたソースを貼り付けておき、メールを開封したときにメーラーが画像を読み込むことで開封されたことが確認できます。ただし、テキスト形式のメールでは不可能であり、HTMLメールでも画像をメーラーが読み込まなければ測定できません。

図:メール開封の測定(ソース読み込み)

図:メール開封の測定(ソース読み込み)
出典:<https://www.cuenote.jp/fc/capability/open-mail.html>(⼀部編集)

5-1-4. ソーシャルメディアのインプレッション効果の測定

ソーシャルメディアのインプレッション効果は、アカウントの管理画面上から測定できます。ソーシャルメディアの場合、閲覧したユーザー数として、リーチ数が測定できるメディアもあります。ウェブサイトと定義が異なる点と、モバイルアプリからのアクセスがある点に注意してください。

ソーシャルメディアとウェブサイトの定義の違い

ソーシャルメディアでは、クリック数に外部リンクのクリックだけではなく、いいね!やシェアも含んでいる場合があります。また、ソーシャルメディアによってセッションの定義やセッションを切断する時間が異なるため、アクセス解析ツールと異なる数値になることがあります。

スマホアプリからのアクセスへの対策

ソーシャルメディアはモバイルアプリからの訪問も多く、この場合はリファラーがないため、アクセス解析ツールではソーシャルメディアからの訪問と認識できないことがあります。そのため、広告を出稿したりPRの投稿をしたりする場合は、パラメーターを付与するなど、アプリ経由でのソーシャルメディアからのアクセスであることをアクセス解析ツールで取得できる工夫が必要になります。

5-2 広告の目的と種類

広告を出稿する背景には、さまざまな目的があります。例えば、獲得増加を目的としたコンバージョン重視の配信、ブランド認知を高めることを目的としたエンゲージメント重視の配信などが挙げられます。それぞれの目的に適した広告や指標を決定し、広告の役割を明確にしましょう。

5-2-1. 広告の目的から効果・指標を考える

広告で成功するには、計画段階で目的を明確にし、ターゲット層と広告の種類による効果を理解した上で、成果に結び付くメディアプランを設計し、広告メニューを選定、出稿後の成果を計測し効果検証を行っていくことが必要です。検証すべき効果には、[表:広告に期待する効果と指標]のようなものがあります。

広告の種類やターゲット、訴求する商品との相性によって、広告の効果は変わります。

目的に合わせて適切なメディアプランを構築することが重要です。また広告の成果を測定し、そのメディアプランが計画していた目的を果たせたのかも必ず検証しましょう。

表:広告に期待する効果と指標

効果名

意味

指標

インプレッション効果

広告を見たユーザーが、商品やブランドを認知したり好意を抱いたりして、その後の消費行動に影響を及ぼす間接的な効果

インプレッション
動画再生数、
エンゲージメント

トラフィック効果

広告を見せて、サイトやランディングページへ誘導する効果

クリック、CPC

レスポンス効果

広告を見たユーザーが、資料請求や申し込み、商品購入を行うなど、直接的な行動を促す広告効果

CVCPA
売上ROAS

5-2-2. ターゲット設定によるインプレッションの管理

広告を効果的に表示するには、接触してもらいたいターゲットを絞って配信する必要があります。ターゲットの設定方法としては「オーディエンスターゲティング」と「コンテンツターゲティング」があります。

オーディエンスターゲティング

「オーディエンスターゲット」は、媒体が持つデータや媒体が連携したデータをもとに、ユーザーに合わせてターゲットを設定する方法です。

コンテンツターゲット

「コンテンツターゲット」は、ウェブサイトやアプリの内容に合わせてターゲットを設定する方法です。ウェブサイトやアプリなどを指定して配信する方法、キーワードやカテゴリを指定してそれに関連するウェブサイトやアプリに配信する方法などがあります。

リーチとフリークエンシー

「フリークエンシー」(ユーザーが広告に触れた頻度、回数)が多いとユーザーへのインプレッション数が増えて認知は高まりますが、多すぎるとユーザーに飽きられたり嫌がられたりする可能性が高まります。特に、ディスプレイ広告、ソーシャルメディア広告などのユーザーが受動的に情報を受け取るプッシュ型の広告では、フリークエンシーのコントロールが重要です。

そのような場合には、「フリークエンシーキャップ」を使うことでコントロールが可能で、例えば「1時間に3回まで」「1日に5回まで」「1週間に10回まで」というような設定ができます。フリークエンシーとクリック率コンバージョン率を比較し、フリークエンシーに対してこれらの率が下がるタイミングがあればフリークエンシーキャップを設定することでユーザーに悪印象を持たれることを防ぎ、効果の低い広告の表示も減らすことができます。

表:ターゲティングの種類

オーディエンスの種類

詳細

ユーザー属性

ユーザーの性別・年齢・家族構成・年収などでターゲットする方法

ユーザー環境

ユーザーの現在地、使用しているデバイスやOS、使用しているネットワークなどでターゲットする方法

ユーザーの興味・関心

ユーザーの興味・関心でターゲットする方法。媒体の持つユーザーの行動履歴などをもとにターゲットする

リターゲティング
(リマーケティング)

自社サイトに訪問したユーザーをターゲットするなどの方法

5-2-3. ディスプレイ広告のインプレッションの管理

ディスプレイ広告の配信設定には、広告閲覧者の属性で制御する「オーディエンスターゲティング」とコンテンツの内容によって制御する「コンテンツターゲティング」があります。Google広告のGoogleディスプレイネットワーク(GDN)の場合を例に説明していきます。

GDNのオーディエンスターゲティング

ユーザーに合わせて広告配信を制御する方法です。「アフィニティカテゴリ」は関心が高い層、「インテントカテゴリ」は購買意欲が高い層を指します。

表:Google広告のオーディエンス ターゲティング

オーディエンス選択の種類

詳細

ユーザーの興味・関心・習慣

テクノロジーやスポーツなど(アフィニティカテゴリ)から、ユーザーの興味・関心・習慣で制御する方法。Googleがユーザーの広告閲覧行動などから推察する。カスタムアフィニティカテゴリを利用すると、独自の条件も設定可能

ユーザーが積極的に調べている情報や計画しているプラン

アパレル・アクセサリーなど(インテントカテゴリ)や使っているキーワードから、購買意欲の高いユーザーに広告を表示する方法。カスタムインテントオーディエンスで独自条件も設定できる

ユーザーが広告主のコンテンツの訪問履歴を利用した方法

ウェブサイトの訪問や自社のYouTubeチャンネルを閲覧したユーザー、別途作成したユーザーリストやそのリストに類似したユーザーなどを組み合わせ、対象となるユーザーを決めて広告を表示する方法

ユーザー属性

特定の年齢層や性別、子供の有無、世帯収入に該当する可能性の高いユーザーに広告を表示する方法

オーディエンスターゲティングでは、ターゲットを広げて配信回数を増やせば、インプレッションも増やせますが、CPCCPAなどの広告効果が下がります。つまり、ターゲットをしっかりセグメントし、しつこく思わせない範囲で配信することが重要です。

この手法は、もともとターゲットを絞ることで広告効果を高めるというものでした。しかし、コンバージョン数が稼げないからといって、オーディエンスターゲティングのキャンペーン数を増やしたり範囲を広げたりすると、その目的を見失っているということに注意してください。

GDNのコンテンツターゲティング

配信するウェブサイトのコンテンツの内容で表示を制御する方法です。

表:Google広告のコンテンツ ターゲティング

コンテンツ選択の種類

詳細

キーワード

コンテンツに該当するキーワードが含まれているウェブサイト広告の表示を制御する。オーディエンスが利用しているキーワードも含めて広告配信を制御可能

トピック

GoogleはカテゴリごとにGDN配信のウェブサイトを分類しており、それを指定して広告を配信する方法。カテゴリによっては細分化された選択も可能

プレースメント

ウェブサイトやYouTubeやアプリを個別に指定して広告を配信する。URLなどの情報を入力する。かなり絞り込んだ広告配信なので、自動ターゲットなどの設定を行うと配信範囲が広がってしまうため、キャンペーンには用いない

インプレッションが少なすぎる場合は、ターゲティングの範囲を拡大したり、インプレッション数の多いターゲットを個別に設定し、さらに表示するように単価を上げたりするといった方法があります。ただし、オーディエンスターゲティングと同様に、範囲を広げればインプレッションは増えますが、その分、予算を消化するため、効果を見込めないユーザーをターゲティングの範囲に含めてしまうと効率が悪化しますので、インプレッション数と広告効果を考慮して最適なバランスを探ることが重要です。

コンテンツターゲティングは、上手に運用できれば、検索連動型広告よりもよいCPMCPCとなるため、さらに高いパフォーマンスで運用することも可能です。ただし、キャンペーンの性質が異なるので、検索連動型広告とは分けて運用する必要があります。そして、ターゲットを考え、コンテンツに合わせたクリエイティブとキャンペーンの配信が効果を高めます。

5-2-4. 検索連動型広告のインプレッションの管理

検索連動型広告のターゲティング

キーワードの入札単価、マッチタイプ(広告表示の条件)の設定によりインプレッションのコントロールが可能です。広告媒体のレポート結果からキーワードパフォーマンスを見て、拡大・縮小の判断を行います。

表:マッチタイプと検索クエリの例(「ウェブ 資格」の場合)

マッチタイプ
(キーワードの例)

説明

検索クエリの例

完全一致
[ ウェブ 資格]

ユーザーの検索クエリが、登録したキーワードと完全に一致もしくはその類似パターンに該当する場合に、広告表示の候補になる。類似パターンには、語順は異なるものの意味が同じ検索クエリ、助詞や接続詞といった検索の意図に影響しない機能語の有無が異なる検索クエリも含まれる。関心が高いユーザーに絞って広告表示も可能だが、広告のインプレッションは限られる

‘ウェブ 資格’
‘ウェブの資格’
‘資格 ウェブ’

フレーズ一致
" ウェブ 資格"

ユーザーのクエリが登録したキーワードと同じ語順のフレーズやその類似パターンに当たるフレーズの場合、広告表示の候補になる。完全一致ほどターゲットを絞り込むことなく、関心が高いユーザーに広告のインプレッションを増やせる

‘ウェブ 資格’
‘ウェブ資格 おすすめ’
‘人気ウェブ 資格’
‘web 資格 人気’

部分一致
ウェブ資格

ユーザーの検索クエリが、登録したキーワードと関連性が高い場合(類義語、誤字、表記の揺れを含む)、広告表示の候補になる。多くのユーザーに対して広告のインプレッションが期待できるが、目的と異なる検索クエリに対しても広告が表示される場合もある

‘ウェブ系 資格’
‘インターネット 資格’
‘資格の学校’

絞り込み部分一致
+ ウェブ + 資格

ユーザーの検索クエリが絞り込み指定したキーワードに含まれる場合に、広告表示の対象となる。指定したキーワードの表記揺れも掲載対象となるが、類義語は掲載対象にならない。特定の検索クエリを絞り込みながら、多くのユーザーに対して広告のインプレッションを増やすことが期待できる

‘インターネット
ウェブ 資格’

除外キーワードの設定

また、除外キーワードを設定すると、指定した語句が検索クエリに含まれている場合は、その広告は表示されません。この除外キーワードをうまく活用すれば、関連性の低いキーワードでの表示を避け、無駄なクリックを回避できます。

一方で、キーワードにおけるマッチタイプを広げて部分一致にしたり入札単価を上げたりしても、インプレッション数が増えない場合はどうすればよいのでしょうか。こうしたことは、商品名やサービス名などの固有名詞における入札でしばしば起きます。ユーザーが固有名詞を指定していることもあり、広告コストも低く(トラフィック効果が高い)、コンバージョンにもつながりやすい(レスポンス効果も高い)のですが、コンバージョン数の伸びは望めません。このような場合は、ユーザーがそのキーワードで検索したくなるように、固有名詞の認知度を上げる必要があります。純広告やソーシャルメディア広告などで表示を高め、複数のメディアを使ってインプレッション効果を上げることが必要です。

完全一致の入札での語順

管理画面にてキーワード単位で表示される品質スコアは、登録したキーワードと完全に一致するユーザーの検索時(検索クエリのとき)、その登録キーワードと同じ広告グループ内の広告が表示された場合の品質を10段階で表した数値になります。

ここでいう品質とは、ユーザーの検索クエリ、広告文、リンク先URLの関連性をもとに、オークションごとに毎回算出される値になります。

仮に「ウェブ 資格」と「資格 ウェブ」の2つの登録キーワードの品質スコアが違うならば、「ウェブ 資格」で調べるユーザーと、「資格 ウェブ」で調べるユーザーで広告文のクリック率が違うと考えることができます。

原則、完全一致であれば、順序は逆でもヒットしますので、どちらか一方を登録しておけばよいことになります。

ただし、「ウェブ 資格」で調べるユーザーと「資格 ウェブ」で調べるユーザーの広告文CTRを分けて確認したい場合や、両者の検索意図が異なることによるCVRへの影響を考慮して、2つを分けて個別クリック単価制で調整をしたい場合は、両方を登録することをおすすめします。

また、両方の検索クエリごとに品質スコアを確認したい場合や、自動入札ではなく個別クリック単価で調整したい場合は、両者を登録する必要があります。

5-2-5. ソーシャルメディア広告のインプレッションの管理

ソーシャルメディア広告は、メディアごとに特徴があるので、事業や施策の目的によって、メディアを使い分けましょう。

ビジネス目的でSNSを運用する場合、広告の配信を並行して行うことを強くおすすめします。SNS草創期は、自然にフォロワーやファンが増加するということも珍しくありませんでした。しかし、ここ数年、投稿そのものが大きな反応を得られた場合でも、比例してファンやフォロワーが増加するということは多くはありません。

また、投稿そのものを多くのユーザーに届けるためにも広告の活用が有効です。特にFacebookでは、アルゴリズムの改定により、通常の運用だけではFacebookページからの投稿をユーザーへリーチさせることが難しくなっています。効果的に広告を活用して、確実にユーザーに情報を届けるようにしてください。

広告の種類

SNSの広告は、「ファン・フォロワーを獲得する」と「投稿をユーザーに届ける」という2つに分類できます。各SNSではさまざまな広告メニューを選択できますが、このどちらかに分けることができます。

Facebook広告
  • ファン獲得が目的:LikeAD
  • 投稿リーチが目的:PostAD(動画を再生させるものや、掲載してリンクをクリックさせることを目的にするものなど、種類は豊富)
Twitter広告の種類
  • フォロワー獲得が目的:プロモアカウント
  • 投稿インプレッションが目的:プロモツイート(動画や画像を使ってサイトに誘導する「カード」と呼ばれる機能もありますが、プロモツイートの一種であると認識してよい)
Instagram広告の種類
  • 投稿リーチが目的:PostAD、ストーリーズ
  • Instagramにはフォロワーを獲得するためのメニューはない

Facebook広告・Instagram広告

Facebook広告は、次の組み合わせで利用します。

  • 広告の目的
  • 広告のフォーマット
  • 配信するオーディエンス
  • 配信するメディア
広告の目的

広告の目的とは、ユーザーに実行してもらいたいアクションのことです。ビジネスの段階に合った目的を選びます。

表:Facebook広告の目的

目的

認知

製品やサービスに関心を持ってもらうこと

  • ブランドの認知度アップ
  • リーチ

検討

サイトやアプリに誘導してビジネスの存在を知ってもらうこと

  • トラフィック
  • アプリのインストール
  • エンゲージメント
  • 動画の再生数アップ
  • リード獲得
  • メッセージ

コンバージョン

製品やサービスを購入または利用してもらうこと

  • カタログからの販売
  • 来店数の増加
広告のフォーマットの種類

Facebook / Instagram広告のフォーマットには、[表:Facebook広告のフォーマット]のような種類があります。目的に合わせて最適と思われるものを選択します。

また、すべてのFacebook広告において、画像が必要です。広告は広告主のFacebookページから直接作成する方法と、Facebookの広告ツールの広告マネージャを使用して作成する方作成する方法があります。

表:Facebook広告のフォーマット

広告フォーマット

目的

画像広告

「ブランドの認知度向上」「エンゲージメント」「リーチ」「来店数の増加」といった目的に適している。単体の画像のほかに、カルーセル、コレクション、スライドショー、インスタントエクスペリエンスが利用可能。画像内にテキストを入れることもできるが、文字の領域が多すぎると審査に通らないので、全体の20%以下に抑える必要がある

動画広告

FacebookとInstagramに掲載可能。「リーチの拡大」「エンゲージメントの増加」「動画の再生数増加」「コンバージョンの増加」が目的である場合に適している。

カルーセル広告

複数の画像・動画を横にスライドさせる広告。1つの広告で最大10件の画像や動画を表示し、それぞれに別のリンクを付けられる。「ブランドの認知度アップ」「コンバージョン」「リーチ」「来店数の増加」「トラフィック」などの目的に適している

スライドショー広告

すべての目的の広告に使用できる。複数の画像や動画、テキスト、音声を組み合わせてターゲット層の関心を高め、ストーリーを伝える

コレクション広告

動画、スライドショー、画像に、カタログから取得した製品画像を組み合わせた広告。商品の販売をFacebook上で行うことも可能。「トラフィック」「コンバージョン」「来店数の増加」「カタログでの販売」の目的に利用できる

インスタントエクスペリエンス
(オプション)

上記の各広告フォーマットに対して、設定できるFacebook広告専用のスマートフォン向けランディングページ

配信するオーディエンス

Facebookでは配信する広告セットにオーディエンスを指定します。次の3種類があります。

  • コアオーディエンス年齢、地域、性別、学歴、趣味関心といったオーディエンスの属性情報
  • カスタムオーディエンスオウンドメディアの訪問や、オーディエンスのデータ(メールアドレスなど)とFacebookのユーザーデータをマッチングさせたオーディエンス
  • 類似オーディエンスカスタムオーディエンスで定めた、またはFacebookページにいいね!しているユーザーなどに類似したオーディエンス

Facebookは実名登録であるため、オーディエンスの精度は高い傾向にあります。中小規模の投資なら、オーディエンス数は(あくまでも目安ですが)40~ 2,000万人程度が、適正な規模のようです。

また、類似オーディエンスの精度も高いので、コアオーディエンスやカスタムオーディエンスで作成したオーディエンスを類似オーディエンスで拡張すると、より高い効果が見込めます。類似オーディエンス作成時には、類似度(1%~10%)という拡張の幅を設定します。類似度を10%に近づけるほどオーディエンス数も増えますが、広げすぎると精度が落ちるため、4%以下程度とするのが適切でしょう。

配信するメディア

配信するメディアとして、FacebookとFacebook Messenger、提携しているAudience Networkにも配信できますが、ここでは特にInstagramについて説明します。

Instagramは、Facebook広告を「配信するメディアの1つ」ですが、Facebookとは異なる使われ方をしているため、いくつかのポイントに気を付けると、より有効に活用できます。なお、Instagram広告では、Facebook広告の画像広告、動画広告、カルーセル広告、ストーリーズ広告が利用できます。「ストーリーズ」は、写真や動画を縦長のフルスクリーンでユーザーが投稿できる形式で、24時間が経過すると自動的に消える(ライブ配信は直後に消える)仕様です。ストーリーズ広告は、ストーリーズと同様のフォーマットで作成し、投稿の1つとして配信される広告です。

さらに活用したいのはハッシュタグです。Instagramではハッシュタグを用いてユーザーが情報をタグ付けし、共有しています。広告配信にもハッシュタグを用いることで、ユーザーの閲覧やシェアを期待できます。特に製品やサービスに関するハッシュタグが活用できます。ただし、ハッシュタグの検索結果に広告が掲載されることはないので、参考程度に利用してください。

Facebook広告やInstagram広告のインプレッションを高める方法

クリエイティブの品質

画像が必須である広告であるため、クリエイティブの品質が低ければ効果は上がりません。素材を準備したり、品質の高いクリエイティブを作成したりします。クリエイティブの作成には、テンプレートを使ってドラッグ&ドロップで高品質なデザインを作成可能なグラフィックデザインツールのウェブアプリである「Canva」 <https://about.canva.com/ja_jp/>などを使うとよいでしょう。

図:Canva

図:Canva
予算、入札単価

キャンペーンの入札単価やアカウントの予算上限が低すぎる場合、一度予算を上げるか、自動入札オプションなどを使い、インプレッションが高くなるかを確認してみましょう。

オーディエンスの重複

キャンペーン同士のオーディエンスが重複していると、効果が上がりません。オーディエンスオーバーラップツールを使って確認します。

Twitter広告

<https://business.twitter.com/ja/solutions/twitter-ads.html>

ほかのメディアと比べて施策別の広告出稿ができるため、迅速な配信が可能です。また、審査が早いといわれています。Facebookと同様に、目的に合わせて広告手法とターゲットを決めていく方法もありますが、「オートプロモート」という月額固定のサービスもあります。

オートプロモート

月額固定(9,900円)でターゲットに配信する、運用が不要なキャンペーンです。毎日最初の10ツイート(クオリティフィルタを通過したもの)がプロモツイートキャンペーンに追加され、ターゲティング対象に選んでおいたオーディエンスに配信されます。プロモーションされたツイートはTwitter広告となります。リツイートや引用ツイート、返信はプロモーションされません。

自社アカウントのフォロワー獲得のためのキャンペーンを「プロモアカウントキャンペーン」といいます。プロモアカウントキャンペーンは、平均的には、月間30,000アカウントへの追加リーチ、および30人の新規フォロワー獲得が1つの目安になります。Twitterでの投稿をしているならば、広告運用に手間をかけない方法です。

広告の目的

目的別に、最適な配信方法を選択します。

  • ツイートのエンゲージメントツイートをプロモーションして、オーディエンスのエンゲージメントを増加させる
  • ウェブサイトへの誘導またはコンバージョンウェブサイトに訪問し、コンバージョンのアクションを行いそうなオーディエンスにツイートをプロモーションする
  • アプリインストール数アプリをインストールしそうなオーディエンスにツイートをプロモーションする
  • プロモビデオ再生数タイムラインにインフィード表示されて自動再生する「プロモビデオ」をターゲティングされたオーディエンスに配信する
  • インストリーム動画再生数(プレロール)視聴する動画本編の前に、ターゲットを絞ったプレロール動画広告を表示する
  • アプリの起動回数アプリを起動しそうなオーディエンスにツイートをプロモーションする
  • ブランド認知度の向上ツイートをプロモーションして、ブランドメッセージの認知度を高める
  • フォロワーアカウント自体をプロモーションして、フォローを促す
配信条件

さらに、配信条件を定めます。配信条件としては、次のようなものがあります。

  • 予算・配信期間
  • 配信場所
  • 言語、国、地域、都市、年齢、性別、デバイス
  • ユーザーの行動、イベント(高校野球の甲子園など)、興味関心、キーワード
  • (追加オプション)広告配信先にフォロワーを含めるか
Twitter広告配信の注意点

Twitterは、実名登録が義務ではない匿名のソーシャルネットワーキングサービスです。従って、ユーザーは匿名だからこそ気軽に発信できる気持ちや思いをツイートしています。このような空間で、検索エンジンや実名登録のソーシャルメディアで配信するような広告を配信すると、ユーザーがブロックしたり、ネガティブな反応をしたりといったことが起こり得ます。そういった事態を避けるために、広告であってもソーシャルメディアの雰囲気に合わせた内容にすることが大事です。

検索エンジンと違って、ユーザー属性でターゲティングするため、同じ広告を何度もユーザーが見ることも多くなります。そのため、ユーザーを飽きさせないように、クリエイティブや内容を小まめに変更することも心がけましょう。また、ネガティブな反応があれば、その広告を取り止め、異なる広告グループやキャンペーンを始めることも1つの方法です。ネガティブな反応が紐付いた広告は、マイナスのスパイラルを招きかねないためです。

LINE広告(旧LINE Ads Platform)

「LINE広告(旧LINE Ads Platform)」は「LINEのタイムライン」「LINE NEWSなどの高MAUコンテンツ」に広告配信できるLINEの運用型広告です。

<https://www.linebiz.com/jp/service/line-ads/>

LINEは国内のMAUは約7,600万人以上(出典:LINEアカウント2018年12〜2019年3⽉媒体資料)と高いアクティブユーザー数が特徴です。ほかのSNSよりも多いため、FacebookやTwitterでは届かない・届きづらかったユーザー層へのリーチが可能です。LINE広告への広告配信は、前提として法人のLINE公式アカウントの審査を行ったあとにLP審査・入稿審査を進めるため、FacebookやTwitterなどほかのソーシャルメディアと比べて審査に時間がかかる傾向にあります。新規獲得がしやすいともいわれていますが、アクティブ率が高いメディアであるため、同じユーザーに何度も広告配信がされる可能性が高いことが予想されます。したがって、定期的にクリエイティブを変更し、クリエイティブの摩耗を防ぐことも考慮したほうがよいでしょう。

また、LINE広告は入札のシステムが独特です。リマーケティングやセグメントを行って絞り込むと、入札の最低価格が上がります。ターゲットを絞り込むと1クリックの単価が上がり、CPCCPAが下がってしまう点には気を付ける必要があります。

なお、LINE広告では、「広告タイプ」「配信セグメント」「広告フォーマット」を組み合わせて配信を行います。

広告タイプ

配信の目的に応じて、次の3つの広告タイプが用意されています。

表:LINE広告の広告タイプ

配信タイプ

配信の目的

ベーシック

サイト誘導・コンバージョン獲得

リエンゲージメント

アプリの休眠ユーザーの復帰

CPF AD

LINEの友だち獲得

配信セグメント

広告グループ単位で、次のようにセグメント設定を行います。

表:LINE広告のセグメント

配信セグメント

セグメント概要

配信OS性別

広告配信を行うOSを指定する
男性/女性の属性データを活用した配信を行う

年齢

15歳~50歳まで、5歳単位で配信するユーザーの年齢を指定する。全年齢での配信も可能

地域

47都道府県(複数選択可能)から、配信する地域を指定する

興味関心

次に挙げた18種類で区分されている興味関心カテゴリを指定して配信する
ゲーム/デジタル機器・家電/スポーツ/職・ビジネス/ファッション/家・インテリア・園芸/テレビ・映画/音楽/教育・学習・資格/フィットネス/自動車/書籍/マンガ/食べ物・飲み物/美容・コスメ/旅行/エンタメ/ショッピング
この18種類は、LINE内での行動履歴(スタンプ購入履歴/ LINE公式アカウント/ LINE@友だち登録履歴など)をもとに分類したカテゴリ

セグメント配信

セグメントリストは 、URL、広告識別子、メールアドレス、友達、動画視聴などで蓄積可能。広告識別子のセグメントは、AAID(Androidの広告⽤の端末識別ID)/IDFA(iOS の広告用の端末識別ID)をアップロードして作成

類似セグメント

広告識別子のオーディエンスのほか、メールアドレスアップロードによるオーディエンスや、友だちオーディエンスの類似も作成できます。また、類似のサイズは、1~10%ではなく、1~15%です。AAID/IDFAでアップロードしたユーザーと類似したユーザーをLINEで新たに探し出し、拡張して配信する。類似セグメントのサイズは1~10%が選択可能で、少ないほどセグメントに近いユーザーとなる

広告フォーマット

LINEの広告フォーマットは、次のとおりです。

表:LINE広告のフォーマット

フォーマット

概要

静止画広告

Card(1,200×628)・Square(1,080×1,080)の2サイズがある。サイトへの誘導率が高いので、サイトのトラフィック増加・コンバージョン獲得の効果が期待できる

動画広告

Card(16:9)、Square(1:1)、Vertical(9:16)という3つの縦横比がある。視覚的にユーザーにアピールできるため、ブランドの認知度向上・エンゲージメントの増加・動画の再生数増加などの効果が期待できる

5-2-6. 動画広告

動画広告はソーシャルメディアでも注目を引く事のできる広告手法です。FacebookやInstagramでも動画の広告を使えますが、ここではYouTube広告を中心にご紹介します。

YouTube広告

YouTubeでは、次のような広告手法が利用できます。

表:YouTubeの広告手法

広告手法

配信方法

ディスプレイ広告

注目動画の右側、おすすめの動画一覧の上に表示される。プレーヤーが大きいとプレーヤーの下に表示される場合もある(パソコンのみ)

オーバーレイ広告

動画の再生画面の下部20%に、オーバーレイされる(パソコンのみ)

スキップ可能なインストリーム広告

広告が5秒間再生された後、広告をスキップするか残りの部分を見るかをユーザーが選択できる。動画本編の前後または途中に挿入される(パソコン・モバイル・ゲーム端末)

スキップな不可能なインストリーム広告

最後まで見ないと動画を視聴できない。動画本編の前後または途中に表示される(パソコン・モバイル)

バンパー広告

最後まで見ないと動画を視聴できない、最長6秒のスキップ不可の動画広告(パソコン・モバイル)

スポンサーカード

動画に登場する商品など、動画に関連するコンテンツを掲載する(パソコン・モバイル)。視聴者に、カードのティーザーが数秒間表示され、動画の右上のアイコンをクリックすると、カードを閲覧できる

YouTube広告の効果測定

YouTube広告には、いくつかの手法があります。また、広告のリンク先としてウェブサイトを指定することも、YouTubeチャンネルへの登録を促すこともできます。

YouTube広告の指標には、「動画広告の指標」「クリックに関する指標」「広告に対するエンゲージメントに関する指標」「リーチとフリークエンシーに関する指標」「動画広告の再生に関する指標」「YouTubeのエンゲージメントに関する指標」があります。

表:YouTubeの動画広告に関する指標

視聴回数

動画広告が視聴または再生された回数

視聴率

動画広告の視聴回数またはエンゲージメント数を広告の表示回数(動画とサムネイルのインプレッション数)で割った値

平均広告視聴単価

ユーザーが動画広告を30秒間(広告が30秒未満の場合は最後まで)視聴したか、動画広告にエンゲージメント操作を行ったとき、広告主が支払う平均金額

上限広告視聴単価

1回の広告視聴について広告主が指定した支払い上限金額

表:クリックに関する指標

クリック数

ユーザーが動画広告の要素をクリックし、ウェブサイトなどの外部のリンク先に移動した回数。魅力的な広告ほどクリック数が多くなるため、広告を見たユーザーの関心をどの程度惹き付けられたかを把握する目安になる

クリック率CTR

「広告がクリックされた回数」を「広告の表示回数」で割った値(%)

表:エンゲージメントに関する指標

エンゲージメント

カードを展開表示するためのティーザーやアイコンなど、ウェブサイトや外部のリンク先にユーザーを誘導しない、動画広告上のインタラクティブ要素がクリックされた回数

エンゲージメント率

エンゲージメント数(カードティーザーやアイコンがクリックされた回数など)」を「広告の表示回数(インプレッション数)」で割った値(%)

表:リーチとフリークエンシーに関する指標

ユニークCookie

ユーザーのパソコンの特定のウェブブラウザに関連付けられたCookieの数。Cookieには、ユーザーが閲覧したウェブページで使用する設定やその他の情報が保存される

ユニーク視聴者数(Cookieあたり)

一定の期間に、各Cookieによって動画広告が視聴された回数

平均表示回数(Cookieあたり)

一定の期間に、各Cookieによって動画広告が表示された平均回数

平均視聴回数(Cookieあたり)

一定の期間に、各Cookieによって動画広告を視聴した平均回数

表:動画広告の再生に関する指標
※YouTubeのエンゲージメントに関する指標として使われることもあります。

動画が再生された長さ:25%

動画広告が全体の25%まで再生された回数

動画が再生された長さ:50%

動画広告が全体の半分まで再生された回数

動画が再生された長さ:75%

動画広告が全体の75%まで再生された回数

動画が再生された長さ:100%

動画広告が最後まで再生された回数

YouTube広告のターゲティング方法と注意点

YouTube広告でも、GDNと同様のターゲティングが可能で、オーディエンスターゲティングとコンテンツターゲティングがあります。この2つについては、ディスプレイ広告を参照してください。

YouTube広告全般で気を付けたいのは、広告内容が掲載先のコンテンツと合っているかどうかです。ほかのウェブ広告では、オーディエンスターゲティング(過去に見たウェブサイトや年齢や職業によってセグメントして広告配信すること)が一般的であり、効果も高いものでした。しかし、YouTubeの場合、ユーザーは顕在した目的を持って動画を見ているので、広告は邪魔にしかなりません。例えば、60代男性にターゲティングして、60代男性向け広告を配信しても、そのユーザーが「孫へのプレゼント」を探しているときに表示されても見向きもしないでしょう。このような顕在化したニーズを持って動画を閲覧するユーザーに対しては、コンテンツターゲティングでチャンネルや動画を個別に指定して広告を配信することが有効です。つまり、親和性の高いチャンネルや動画を探して、広告を配信するというわけです。

5-2-7. アフィリエイト広告

アフィリエイト広告を活用するためには、アフィリエイターとの協力関係が必要になります。ランディングページや、広告文や商品が良くても、アフィリエイターが自分の発信媒体に掲載してくれなければ、エンドユーザーの目に触れることはありません。アフィリエイターは、複数の広告主の中から自分の発信媒体に合わせて広告を選びます。

表:2つの広告主

広告主

A

B

成果単価

¥3,000

¥1,500

クリック数

500

400

申込率

3.00%

4.00%

承認率

40.00%

70.00%

承認数

6

11.2

成果報酬

¥18,000

¥16,800

EPC

¥36

¥42

例えば、アフィリエイターから見て、[表:2つの広告主]のような2つの広告主がいたとします。

  • 成果単価この広告が成約に至ったときにアフィリエイターが受け取る報酬
  • 申込率アフィリエイター経由で商品購入になる率
  • 承認率アフィリエイター経由の商品購入に対して、広告主がアフィリエイターの成果として承認した率
  • 承認数広告主がアフィリエイターの成果として承認した数。「承認数=クリック数×申込率×承認率」で算出する
  • 成果報酬アフィリエイターが受け取った報酬
  • EPC「Earning per Click」の略で、1クリックに対しいくら稼げているか。
EPC(円)=成果報酬÷クリック数

アフィリエイターは「EPC」を重視しています。広告主Aのように成果単価が高く、クリック数も多くても、承認率や申込率が低いとEPCが低くなります。その結果、ほかの広告主よりも1クリックあたりの収益が低くなることがあります。このような広告をアフィリエイターは低く評価するため、アフィリエイターに取り上げてもらうことは難しくなります。

アフィリエイト広告で成果をあげるためには、アフィリエイターとよい関係を構築するためにも次の施策を実施します。

  • アフィリエイターを待たせない。提携申請(アフィリエイターから広告を掲載したいという申し出)後の承認はなるべく早く行う
  • 貢献度の高いアフィリエイターには特別報酬などのインセンティブを用意する
  • 商品情報や素材提供などを定期的に行い、アフィリエイターが商品を紹介しやすくする

5-3 広告におけるインプレッションの効果

ここでは、主に純広告(CPMが一定の広告)を例に、インプレッションに関する指標と改善計画を立てる方法を紹介します。

CPMとは広告表示回数(インプレッション回数)1,000回あたりにかかる料金のことです

5-3-1. 広告効果改善に関わる指標

広告で計測した効果指標に対して、広告の費用や効果について目標達成に必要な数字を求めます。インプレッションなどの広告の指標と費用や売上の関係は、次の図のようになっています。

図:広告の指標と費用や売上の関係

図:広告の指標と費用や売上の関係

5-3-2. 広告配信効率の改善計画立案

例えば、売上を300,000円から600,000円に倍増させるには、広告にいくら投資すればよいでしょうか。

表:広告のさまざまな指標と改善案

現状

改善案1

改善案2

改善案3

インプレッション数

1,000,000

2,000,000

1,000,000

1,000,000

クリック数

5,000

10,000

10,000

5,000

コンバージョン数

25

50

50

50

客単価

¥12,000

¥12,000

¥12,000

¥12,000

売上

¥300,000

¥600,000

¥600,000

¥600,000

広告費用

¥250,000

¥500,000

¥250,000

¥250,000

CPM

¥250

¥250

¥250

¥250

CTR

0.50%

0.50%

1.00%

0.50%

CPC

¥50

¥50

¥25

¥50

CVR

0.50%

0.50%

0.50%

1.00%

CPA

¥10,000

¥10,000

¥5,000

¥5,000

ROAS

120%

120%

240%

240%

ROI

20%

20%

140%

140%

改善案1は、広告のインプレッション数を増やすプランです。現状の客単価は12,000円(300,000円÷25件)、売上目標が600,000円なので、50件のコンバージョンがあれば目標を達成できます。CVRは0.50%なので、10,000件のクリックがあれば達成できます。CPC50円、CTR0.50%ということは、広告費用500,000円でインプレッションが2,000,000件を獲得できれば、目標売上の600,000円を達成できることになります。

それでは次に、広告のクリエイティブを改善してクリック数を増やす、また、ウェブサイトを改善しコンバージョンしやすくするプランを考え、広告費用はそのままで目標売上を達成するCTRCVRは何%であればよいでしょうか考えます。

改善案2は、広告のクリエイティブを改善しCTRを改善するプランです。コンバージョンは50件必要なので、CVR0.50%で割ると10,000件のクリックが必要です。インプレッションが1,000,000件なので、CTRが1.00%あれば達成できます。

改善案3は、ウェブサイトを改善しCVRを改善するプランです。クリックは5,000件なので、CVR1.00%なら目標達成できることになります。その結果、どちらの場合も、ROASは240%に、ROIは140%に向上しています。広告費用の250,000円が節約できるため、その分を広告クリエイティブやウェブサイト改善に投資してもよいでしょう。広告費は集客する都度支払うことを考えると、これらの改善策のほうが効率がよいという判断もできます。

一方で、クリエイティブやウェブサイトを改善したからといって、これらのクリック率コンバージョン率の向上は必ず見込めるものではありません。広告のほうが確実に集客できるともいえます。どちらの施策を採用するかは、事業に求められる状況に合わせて判断する必要があります。

5-3-3. 広告費用対効果の改善方法

広告の費用対効果の改善方法を考えてみましょう。次の表は、あるサイトの現状ですが、ROASが100%以下、ROIもマイナスになっています。この場合、ROASを100%に、ROIを0%以上にするには、どのくらいCPMCPCを下げる必要があるでしょうか。

改善案1は、ROAS100%とするには、広告費用を360,000円まで抑えなければなりません。それには、4,800件のクリック数を得るために、CPMが450円以下、CPCが75円になるような施策を採る必要があります。

では、売上を伸ばすことを考えたら、CVRは何%にする必要があるでしょうか。

改善案2は、CVRを改善するプランです。売上広告費用と同額の960,000円にするには、客単価が15,000円なので、64件のコンバージョンが必要となります。クリック数が4,800件であるため、64÷4800=0.0133…となり、CVRを1.33%以上にしなければなりません。

改善案3は、CPMCPCを見直し、コスト削減と売上向上を合わせて行う改善プランです。例えば、CVR1.00%、売上を720,000円にすると、ROAS100%になることがわかります。

ほかにも客単価を上げるなどの施策もありますが、実状を踏まえた現実的な計画を立てることが重要です。

表:あるサイトの広告関連指標の現状と改善案

現状

改善案1

改善案2

改善案3

インプレッション数

800,000

800,000

800,000

800,000

クリック数

4,800

4,800

4,800

4,800

コンバージョン数

24

24

64

48

客単価

¥15,000

¥15,000

¥15,000

¥15,000

売上

¥360,000

¥360,000

¥960,000

¥720,000

広告費用

¥960,000

¥360,000

¥960,000

¥720,000

CPM

¥1,200

¥450

¥1,200

¥900

CTR

0.60%

0.60%

0.60%

0.60%

CPC

¥200

¥75

¥200

¥150

CVR

0.50%

0.50%

1.33%

1.00%

CPA

¥40,000

¥15,000

¥15,000

¥15,000

ROAS

37.50%

100.00%

100.00%

100.00%

ROI

-62.50%

0.00%

0.00%

0.00%

5-3-4. チャネルごとの広告の指標の最適化

ここまでは、計算しやすいようにデータを整形しましたが、実際のトラフィックはチャネルごとでセッション数やCVRを測定します。また、広告のコストやインプレッションは広告の管理画面で確認します。

次のようなアクセス解析の結果([表:アクセス解析のデータ])とPPC広告(クリック課金型広告)の結果([表:PPC広告のデータ])があるとします。

表:アクセス解析のデータ

セッション

直帰率

コンバージョン数

CVR

売上

合計

65,000

43.08%

400

0.62%

¥2,000,000

Organic Search

25,000

40.00%

300

1.20%

¥1,500,000

Direct

10,000

20.00%

50

0.50%

¥250,000

Paid Search

5,000

60.00%

20

0.40%

¥100,000

Referral

5,000

20.00%

10

0.20%

¥50,000

Social

10,000

80.00%

10

0.10%

¥50,000

Display

10,000

40.00%

10

0.10%

¥50,000

「Organic Search」は広告を除いた検索エンジンからのトラフィック、「Direct」はノーリファラー、「Paid Search」は検索エンジンの広告、「Referral」はその他のリファラー、「Social」はSNS、「Display」はディスプレイ広告からの訪問を表しています。

PPC広告 は、Pay Per Click広告の略称で、Paid SearchやDisplayなどのクリック数に応じて課金される広告のことです。Google広告やYahoo!広告といったサービスが代表的です。[表:アクセス解析データ]からPPC広告だけに絞り込んだ時に、下記表のような結果となっていました。

「PPC広告」とは

cpc広告、クリック課⾦型広告とも呼ばれる

ここで、セッション数がクリック数と変わっていることに注意しましょう。

表:PPC広告のデータ

インプレッション数

CTR

クリック数

CVR

コンバージョン数

広告費用

CPC

合計

4,500,000

0.33%

15,000

0.20%

30

¥1,000,000

¥67

Paid Search

500,000

1.00%

5,000

0.40%

20

¥500,000

¥100

Display

4,000,000

0.25%

10,000

0.10%

10

¥500,000

¥50

このとき、売上を2,000,000円から2,500,000円にするには、広告の予算をどのように増やせばよいでしょうか。あるいは、CVRをどう上げればよいでしょうか。

Paid Search(広告)の費用の変更で売上を500,000円増やすことを考えると、次のようになります。

表:Paid Searchの費用変更で目指す目標値

セッション

直帰率

コンバージョン数

CVR

売上

合計

90,000

38.33%

500

0.56%

¥2,500,000

Organic Search

25,000

10.00%

300

1.20%

¥1,500,000

Direct

10,000

20.00%

50

0.50%

¥250,000

Paid Search

30,000

60.00%

120

0.40%

¥600,000

Referral

5,000

20.00%

10

0.20%

¥50,000

Social

10,000

80.00%

10

0.10%

¥50,000

Display

10,000

40.00%

10

0.10%

¥50,000

表:Paid Searchの費用変更で目指すPPC広告の値

PPC広告

インプレッ

ション数

CTR

クリック数

CVR

コンバー

ジョン数

広告費用

CPC

合計

7,000,000

0.57%

40,000

0.32%

130

¥3,500,000

¥88

Paid Search

3,000,000

1.00%

30,000

0.40%

120

¥3,000,000

¥100

Display

4,000,000

0.25%

10,000

0.10%

10

¥500,000

¥50

Paid Searchの広告費用を2,500,000円増やし、合計で3,000,000円投入すれば目標達成できそうです。あるいは、Paid SearchのCVRを高めるような施策であれば、次のようになります。

表:CVRを高めて目指す目標値

セッション

直帰率

コンバージョン数

CVR

売上

合計

65,000

43.08%

500

0.77%

¥2,500,000

Organic Search

25,000

40.00%

300

1.20%

¥1,500,000

Direct

10,000

20.00%

50

0.50%

¥250,000

Paid Search

5,000

60.00%

120

2.40%

¥600,000

Referral

5,000

20.00%

10

0.20%

¥50,000

Social

10,000

80.00%

10

0.10%

¥50,000

Display

10,000

40.00%

10

0.10%

¥50,000

表:CVRを高めて目指す PPC 広告の値

インプレッション数

CTR

クリック数

CVR

コンバージョン数

広告費用

CPC

合計

4,500,000

0.33%

15,000

0.87%

130

¥1,000,000

¥67

Paid Search

500,000

1.00%

5,000

2.40%

120

¥500,000

¥100

Display

4,000,000

0.25%

10,000

1.10%

110

¥500,000

¥50

この表からは、Paid SearchのCVRを2ポイント高めて2.4%にすれば目標を達成できそうであることが見て取れます。

これら以外にも、Display広告の広告費用を上げることやDisplay広告のCVRを高める方法もあります。その場合であれば、Display広告のCVRを1.10%にするか、広告費用を5,500,000円にすればよいでしょう。それぞれの広告の状況を見て、最も実現の可能性が高く、費用対効果のよい方法を選ぶことになります。

また、ROASを考えると、この広告の費用対効果が悪いため、根本的な見直しをする必要があるかもしれません。実際には、チャネルごとのセッション数やCVRを見て予算を決めていきます。

5-3-5. CPAの成果向上

CPAは「Cost Per AcquisitionCost Per Action)」の略で、コンバージョン1件に要した広告費用のことですが、目的によっていくつか異なる言い方があります。

例えば、ソーシャルメディアでよく使われる「CPE」は「Cost Per Engagement」の略で、ソーシャルメディアのエンゲージメント獲得にかかったコストを指します。イーコマースでよく使われる指標である「CPR」は「Cost Per Response」の略で申込件数あたりの獲得コストを、「CPO」は「Cost Per Order」の略で(オフラインも含む)注文件数あたりの獲得コストを指します。アプリのキャンペーンで使われる「CPI」は「Cost Per Install」の略で、ソフトウェアインストール(ダウンロード)数を指します。

レスポンス効果を狙う広告では、CPAが重要な指標となります。CPAは、次のように、CPCCVRを使って表現することもできます。

CPA=広告コスト÷コンバージョン数
  =CPCクリック単価)÷CVRコンバージョン率

したがって、CPAを向上させる(減らす)戦略としては、「CPCを下げる」「CVRを上げる」という2つの選択肢が考えられます。

広告クリエイティブによる広告効果改善施策

トラフィックやレスポンスを目的とした広告では、インプレッションよりもクリックやコンバージョンが重要になります。また、運用型広告では、広告への反応(CTRエンゲージメント率など)が品質として評価され、広告表示の結果に影響を与えます(Google広告:品質スコア、Yahoo!広告:品質インデックス、Facebook広告:関連度スコア)。

品質が低いとクリックあたりのコスト(CPC)が上がり、露出機会も下がります。そのため、品質評価に影響を与える要素(CTRエンゲージメント率など)を高めることが重要になってきます。これらの要素の反応を高めるには、ターゲットの選定が肝要ですが、広告文の訴求、バナーの画像、動画などのクリエイティブも同様に大切です。

広告の反応率を高めるには、ユーザー視点に立つことが重要です。ユーザーに魅力的に感じてもらうには次のような方法が挙げられます。

広告文にキーワードを含める

検索連動型広告では検索ユーザーは、自分の興味関心のあるキーワードを入力します。そして検索結果から、入力したキーワードを目で追ってクリックします。したがって、広告文にユーザーの検索キーワードを含めておくことが非常に有効です。

競合との差別化ポイントを含める

検索連動型広告では、検索結果において広告文が他社と似たような訴求ポイントでは区別できません。競合の広告テキストを調査し、自社が勝てる差別化ポイントを含めます。

アクション系のキーワードを含める

「詳細を見る」「購入」「見積もり」などのアクション系のキーワードは、実際の行動につながりやすい単語です。このようなキーワードを広告文やバナーに含めると、クリック率が高くなります。

複数の広告を比較する

広告は多様性に富んだ複数パターン(3~ 5種類)を配信することで、さまざまな関心を持ったユーザーに魅力を多角的に伝えられます。また、広告は定期的に見直すことが重要です。テストを継続してパフォーマンスを向上させましょう。

メディアやユーザーの特徴に合わせる

ソーシャルメディア広告では、匿名か実名か、文字中心か画像中心か動画中心かなど、ソーシャルメディアの特徴を意識してクリエイティブを制作しなければなりません。それぞれのメディアで、ユーザーが求めている交流やコンテンツが異なっているからです。雰囲気に合わない広告は効果がないばかりか、ネガティブな反応を引き起こしマイナスな影響を与える可能性がある点に注意しましょう。

ターゲットによる広告効果改善施策

ターゲットを見直すことでも、広告効果改善を図ることが可能です。ターゲットを絞り過ぎている場合は、ターゲットを広げることで、CPMCPCを低く配信できます。ただし、ターゲットを広げた分、CTRエンゲージメント率などのユーザーの反応は悪くなる可能性があることは考慮に入れておく必要があります。

一方で、ターゲットが広い場合は、提供するサービスや商品と相性のよいターゲットに絞ることで、CTRエンゲージメント率などのユーザーの反応はよくなります。ただし、ターゲットを絞ったことにより、CPMCPCが高くなる可能性があります。

Google広告の管理画面で競合を調査する

Google広告にはオークション分析の機能があります。この機能を使うと競合の状況を知ることができます。

インプレッションシェア

実際の表示回数を入札時に予想される表示回数の推定値で割った値です。

広告が表示されるかは、広告のターゲット設定、承認状況、入札単価、品質スコアによって決まります。この値は1日に1回更新されます。

重複率

同じオークションで自分と他の広告主が同時にインプレッションを獲得した割合を表します。60%と表示されている場合、自分の広告が獲得した全インプレッションの60%(自分の広告が10回表示されたうちの6回)で、その広告主の広告も同時に表示されています。

上位掲載率

自分以外にもインプレッションを獲得した広告主がいたオークションで、他の広告主の広告が自分のものより上位に掲載された割合を表します。オークション分析レポートで他の広告主の上位掲載率が5%と表示されている場合、その広告主と自分が同時に獲得した全インプレッションの5%(それぞれの広告が同時に100回表示されたうちの5回)で、その広告主の広告が自分のものより上位に掲載されたことを意味します。

ページ上部表示率

自分の広告(表示している行によっては他の広告主の広告)がページの上部(オーガニック検索結果の上)に掲載された割合です。例えば、100回のインプレッションのうち20回がオーガニック検索結果上部のいずれかの場所に表示された場合、広告のページ上部表示率は20%になります。

ページ最上部表示率

自分の広告(表示している行によっては他の広告主の広告)が検索結果ページの最上部(オーガニック検索結果の上部の1番目)に掲載された割合です。例えば、100回の表示回数のうちオーガニック検索結果の上部1番目の表示回数が10回の場合、広告のページ最上部表示率は10%になります。

優位表示シェア

オークションで他の広告主の広告よりも自分の広告が上位に表示された回数と、他の広告主の広告が表示されなかった場合に自分の広告が表示された回数を合計した数字を、自分が参加している広告オークションの合計数で割った割合です。

特に重要なのは、インプレッションシェアと優位表示シェアです。インプレッションシェアが自分より高い競合がいるならば、そのキャンペーンやグループで自社より多く表示されています。多くの場合予算も自分より多く持っているでしょう。概算ではありますが、自分のシェアと比較して、競合と同じ程度の運用をすれば、競合と同じ程度のインプレッション、クリック、コスト、売上が見込めるということになります。インプレッションシェアが自分より高い原因は、競合のほうが予算が多い、上限CPC(クリックあたりの広告単価の上限)が高い、品質が良いことが考えられます。

競合解析ツールで競合を調査する

さらに競合の運用戦略を知るためには競合解析ツールを使います。SEMrushを使った例を紹介します。

競合サイトを発見する

SEMrushの「リスティング広告分析」では自社のドメインで検索すると、キーワードの重複度合いに応じて競合他社がリストアップされます。この中から、ベンチマーク先となる競合サイトを発見します。

競合サイトの広告戦略を分析する

同じく「リスティング広告分析」で、競合が出稿しているキーワードや広告文を調査します。ここでは広告文・キーワードごとに、掲載順位や検索ボリューム、推定トラフィック、CPC、ランディングページなどの指標を調べることができます。例えば、検索順位が上位3位に掲載されているキーワードで絞り込めば、競合が注力して出稿しているキーワードを見つけ出せます。一方、トラフィック順にソートすれば、その中でも検索ボリュームが大きく、集客の柱になっていると思われるキーワードが出てきます。仮に、これらのキーワードで競合より上位に掲載することができれば、より多くのトラフィックを獲得できるでしょう。また、競合のランディングページも分析すると、コンバージョン率を改善するための参考になるかもしれません。

競合との順位比較から軸となるキーワードを調査する

SEMrushの「キーワードギャップ」機能では、競合サイトと自社サイトの検索連動型広告の順位を比較することができます。検索した後、「欠けている」フィルタを適用すると、競合にしか広告が表示されていないキーワードを発見できます。この中に自社と関連性が高いキーワードがあれば、新たに広告出稿する候補のキーワードとなります。また、「弱い」フィルタを適用すれば、競合より掲載順位が低いキーワードが表示されます。これらはオークションで負けていると考えられるキーワードのため、予算や戦略を見直す、広告文やランディングページを改善するなど、上位に掲載されるための施策を実行します。また、検索ボリュームやCPC、広告主の競合性(「競争力」という指標)が表示されているため、競争力が0.8より低いキーワード、CPCが300円より低いキーワードなど、一定の閾値でフィルタするとより現実的なキーワードが見つかるでしょう。

軸キーワードを中心にキャンペーンを設計する

広告の軸となるキーワードが決まったら、さらに関連するキーワードを調べて広告キャンペーン、広告グループを設計していきます。キーワード調査にはSEMrushの「Keyword Magic Tool」を利用します。前のステップで発見した軸キーワードで検索すると、関連語句が検索ボリューム順に表示されます。特に広告グループを設計する際には、画面左のグループを参照すると良いでしょう。ここでは、キーワードが検索ボリューム順にグループ分けされているため、ここからビジネスとの関連性が高いキーワードを見つけ出し、部分一致などで入札することを検討します。合わせてCPCや競合性も確認し、予算と見合わない場合は入札を避けましょう。

図:Keyword Magic Tool

図:Keyword Magic Tool

5-3-6. 目的にあわせた広告の選定

広告のクリエイティブやメディアによって、得意不得意があります。

  • インプレッション数を増やし、認知を高める広告
  • オウンドメディア訪問を増やす、クリックに誘導する広告
  • オウンドメディア回遊を促す、回遊を促す広告
  • 受注を伸ばすコンバージョンを増やす広告

また、エンゲージメント数を増やす、共感を呼ぶ広告もあります。

それぞれ以下の通り対策が異なります。

図:目的により対策を打つ場所が異なる

図:目的により対策を打つ場所が異なる
表:各指標の判断軸

指標

良い状態

悪い状態

改善方法

表示回数

関連ワードや広告枠を増やす
認知活動を強化する

クリック率

広告文を見直す
入札単価を見直す

直帰率

広告文とLPの整合性を見直す
CTAのデザインや導線を見直す

コンバージョン率

LP〜コンバージョン経路の導線を見直す
商品に魅力がないため諦める

ただし、広告はそれぞれ目的があり、インプレッション数も高くコンバージョン率も高いような広告はない場合がほとんどです。

広告の優先順位は目的で決まる

この2つのキャンペーンのどちらが優れているかはこのデータだけではわかりません。この広告の目的によります。同じCVコンバージョン)のキャンペーンAとキャンペーンBを比較します。

広告の優先順位は目的によって変わるので、広告を出稿するとき、広告効果を測定するときは目的を確認して判断してください。

表:2つのキャンペーン

キャンペーン A

キャンペーン B

Imp

600,000

1,000,000

広告費用

¥150,000

¥180,000

クリック

1,500

3,000

CV

30

30

客単価

¥12,000

¥12,000

売上

¥360,000

¥450,000

CTR

0.25%

0.30%

CTC

2.00%

1.00%

CPC

¥100

¥60

CPA

¥5,000

¥6,000

ROAS

240

250

5-4 メールにおけるインプレッションの効果

メールを活用したマーケティングは以前からよく使われている手法であり、ソーシャルメディアやメッセンジャーが普及した今なお重要なプロモーション方法の1つです。日本では「メールマガジン」と呼ぶことも多いですが、海外では目的によって「eDM」「メールニュース」と呼ばれています。メールマーケティングの配信先は、外部メディアの購読者に配信する方法と、オウンドメディアや顧客リストからすでに顧客と接点を持っているユーザーに配信する方法があります。

5-4-1. メールマーケティングの種類

メールマーケティングには、次の4つの種類があります。複数の手法を組み合わせることもあります。

表:メールマーケティングの種類

方法の名称

説明

一斉型

リスト全員に配信する最もシンプルな手法

ターゲティング型

リスト登録時のユーザーのデモグラフィック属性(年齢・職業など)や行動属性(リピーター・購入者)でセグメントして配信する手法

ステップ型

登録すると、あらかじめ決められた内容を決められた間隔で配信する手法

シナリオ型

ステップ型を進化させた手法で、ユーザーの行動(開封・クリック)に合わせて配信するメールを変える手法

一斉型の場合、関心が低いユーザーが購読を解除したり、迷惑メールに入れたりする可能性があります。可能な限り、ユーザーに合わせたメールを送るようにします。

メールの配信とトラッキングの注意点

メール配信では、必ずオプトアウト(購読解除)する方法および受信メールアドレスを変更する方法を提示します。広告を目的としたメールを一斉配信するときには、オプトイン(事前承認)が原則です。名刺交換などですでに知り合いであったとしても、メール配信では送付してよいかの許可を得るのが望ましいとされています。

また、メールのトラッキングのために開封やユーザーごとの行動を記録する場合は、必ずメールの末尾にユーザーの行動の取得方法、種類、利用目的、保存期間が参照できるページへの誘導を行います。

5-4-2. メールマーケティングの指標

メールマーケティングでは、配信数を軸とした次のような指標の測定を行います。

表:メールマーケティングの主な指標

指標

説明

リスト数

配信するメールの件数

不達率(バウンス率)

送信したメールのうち届かなかったメールの割合

配信数

リスト数から不達数を引いた数。メールが実際にユーザーに届いた数のこと

スパム率

配信したメールのうち、迷惑メールになった割合

到達数

配信数からスパム数を引いた数。ユーザーの受信フォルダーに入った数のこと

開封率

到達したメールのうち、ユーザーが開封した割合

クリック率

開封したメールのうち、リンクをクリックして訪問した割合

コンバージョン率

クリックしたユーザーのうち、コンバージョンに至った割合

解約率

メールの購読を解除した割合。「解約数÷リスト数」で算出する

レピュテーションスコア

送信するメールサーバーの信頼度を示す指標

実際にはメール配信システムやアクセス解析ツールによって異なりますが、このような定義を用いることが一般的です。

5-4-3. メールマーケティングの基本的な考え方

メールのマーケティングでは、[図:メールマーケティングの流れと指標]のようなフェーズに分かれています。

図:メールマーケティングの流れと指標

図:メールマーケティングの流れと指標
リスト

メールはリストを使って配信し、不達にならなければ配信される

配信

配信されたメールは、迷惑メールと判定されなければ、受信フォルダーに届く

到達

到達したメールのうち、開封されると、閲覧されたと判断する

開封

開封されたメールで、本文のリンクをクリックすると、サイトを訪問する

訪問

サイトを訪問したユーザーが成果(ゴール)に結び付くと、コンバージョンとなる

この図では触れていませんが、メールマガジンの配信を解除される(解約)と、その数だけリスト数は減少します。この「解約率」も重要です。

なお、メール配信ツールで測定するコンバージョン率CVR)は、次の計算式を使うことがあります。

メールマーケティングのCVRコンバージョン数÷メール到達数×100

この「メールマーケティングのCVR」はアクセス解析のCVR(リンクのクリック数を分母にする)と異なるという点に注意してください。計測ツールや立場によって計算方法が変わることがありますので、レポートを作成する場合は定義を書くことで共通認識を持てます。例えば、次のようなメールマーケティングで見てみましょう。コンバージョンを108件にするため、3つの改善案を考えています。

コンバージョンの目標である108件から逆算すると、改善案1では、リストを50,000件増やして150,000件にすることで、目標達成を見込んでいます。改善案2のように、開封率を10ポイント向上させて30%にすることでも達成できそうです。開封したくなるような件名にしたり、常に開封するメリットのあるメールにしたりすると、開封率の向上が期待できます。改善案3は、クリック率を5ポイント増やして15%にするという施策です。メール本文でリンクをわかりやすく表現したり、リンクをクリックするメリットを伝えたりすることで、クリック率を高めます。

表:あるメールマーケティングの現状と改善案

現状

改善案1

改善案2

改善案3

リスト

100,000

150,000

100,000

100,000

配信数

90,000

135,000

90,000

90,000

到達数

72,000

108,000

72,000

72,000

開封数

14,400

21,600

21,600

14,400

クリック

1,440

2,160

2,160

2,160

CV

72

108

108

108

到達率

80.00%

80.00%

80.00%

80.00%

開封率

20.00%

20.00%

30.00%

20.00%

クリック率

10.00%

10.00%

10.00%

15.00%

コンバージョン率

5.00%

5.00%

5.00%

5.00%

メールマーケティングのコンバージョン率

0.10%

0.10%

0.15%

0.15%

レピュテーション

不達率やスパム率は、送信サーバーの「レピュテーション」が影響します。不達メールや迷惑メールとしての通報が多い送信サーバーからの送信は、レピュテーションスコアが下がり、受信メーラーや受信システムで受信を拒否したり、迷惑メールと判定したりします。レピュテーションスコアには複数のシステムがあり、評価方法も違います。レピュテーションスコアは一度下がると簡単には上がらないため、大量のメールを配信する場合には注意が必要です。

「レピュテーション」とは

評判の意味で、電⼦メールの発信元やウェブサイトの信頼性を測る仕組みのこと

5-4-4. メールマーケティングの改善

フェーズごとに、メールマーケティングの効果を改善するための確認すべき指標と改善方法を紹介しておきましょう。

リストを増やす

リスト数を増やして送信数を増やします。次のようにして「リスト成長率」を算出して、月次などの期間で確認することもあります。

リスト成長率=(リスト増加数—解約数)÷リスト数×100
配信数を増やす

配信数を増やすためには不達率を下げる必要があります。不達率が高いメールを大量に配信しているサーバーは、レピュテーションスコアが下がります。不達になるメールは速やかに修正あるいは除去します。

到達数を増やす

到達数を増やすには、スパム率を下げる必要があります。スパム(迷惑メール)の判断はメーラーとメール受信側のシステムが判断します。その判断もレピュテーションスコアに影響するため、スパム判定されるような相手にメール配信をしないように注意します。ターゲティングをするか、リストから除外します。

開封率を上げる

メールを開封するかどうかの判断の多くは、メールのタイトルあるいはメールの上部の本文で判断するため、その内容を目立たせたり、開封する動機を与えたりすることが重要です。メールタイトルをわかりやすくしたり記号を付けたり、要件や名前を入れて受信者に関係があることを伝えるなどがありますが、無理なタイトルはスパムになるリスクが高くなるため避けます。

クリック率を上げる

メール本文が魅力的であり、リンクがわかりやすく、クリックする動機を与えているかが重要です。HTMLメールにして、内容を魅力的にする方法もあります。しかし、多くのメーラーは画像のダウンロードの許可をユーザーに求めるため、HTMLメールにするデメリットもある点には注意が必要です。

コンバージョン率を上げる

コンバージョンは、ターゲット、メール本文、リンクとリンク先のコンテンツの関係で決まります。それぞれがコンバージョンと関連性を持っているかを確認してください。また、コンバージョンは、リンク先のコンテンツや商品の問題かもしれないので、こういったことも確認します。

5-5 ソーシャルメディアにおけるインプレッション効果

ソーシャルメディアを使って企業の投稿を効果的に届けるという観点で、リーチインプレッションの意味や目的、効果について紹介していきます。

5-5-1. ソーシャルメディアのインプレッションで得られる認知

交通広告やオフライン広告と同様に、ソーシャルメディアを使ったマーケティングに「リーチ」や「インプレッション」という指標が存在します。リーチとは、どれだけの人数に投稿コンテンツが届いたのか、インプレッションはコンテンツがどれだけ表示されたかを測る指標です。ただし、注意が必要なのは、企業の発信が生活者に届いたからといって、ブランドとして認知されたとは限らないという視点です。言い換えれば、広告認知とブランド認知は異なるということです(ソーシャルメディアにおける企業の投稿を便宜上「広告」と見なした場合)。コンテンツを見た(リーチした)ユーザーの中には「この投稿を見た/見ていない」という場合もあれば、「このブランドといえば、○○だよね(もしくは、何も浮かんでこない)」という場合もあるのです。

そこで、運用担当者には、企業の投稿を多くのユーザーに届けるという目的、そして、伝えたいブランドメッセージを浸透させるという目的の2つを意識しながらソーシャルメディアを運用することが求められます。

ただし、リーチインプレッションはプラットフォームの仕様変更を受けやすい傾向にあります。

5-5-2. リーチインプレッション数の計測時の注意点

ソーシャルメディアの指標として、リーチインプレッションがあります。

ここでは、国内で最も主要なSNSであるFacebook、Instagram、Twitterの3つにフォーカスして説明を進めます。

リーチは投稿が表示された人数、インプレッションは表示された回数を指しています。投稿の閲覧者1人あたりのフリークエンシー(接触頻度)にも注意する必要があります。FacebookやInstagramではリーチ数が使われますが、Twitterではインプレッション数が使われます。

リーチインプレッションの計測時の注意点

リーチインプレッションには、大きく分けて2種類の数え方があります。1つは「アカウント全体のインプレッション数」で、もう1つは「全投稿のインプレッション数」です。両者とも一定期間内の各投稿のリーチ数をカウントしますが、リーチは同一人物を含めないので、前者では複数の投稿を閲覧した重複ユーザーはカウントされません。一方、後者は各投稿で区切るため、投稿をまたいで閲覧したユーザーも重複してカウントされます。ユーザーは1つの投稿がきっかけでほかの投稿を見にくることもあり、これらの重複の数え方は結果に大きく関わることがあります。

ソーシャルメディアの成績をレポーティングする際のおすすめは、「全投稿のインプレッション数」をカウントする方法です。ソーシャルメディアではコンテンツが流動的であることが多いため、ウェブページのセッション数のように複数回訪れた(いわば再訪してくれた)人数がアカウントの好意度を測る1つの指標になるからです。運用担当者は投稿データを出力し、期間を決めて、各投稿の数値を足し上げて結果を見るとよいでしょう。

5-5-3. Facebook

Facebookページから発信された情報は、Facebookページのファンを起点に、ほかのユーザーにも伝播します。このとき、情報が画面に表示された状態をもって「リーチ」としてカウントされます。多くのユーザーから反応を得た投稿ほど、それに比例してリーチ数も伸びます。リーチ数を増やすためには、まずはユーザーと親しい関係を構築し、ユーザーにとって価値のある情報を投稿しましょう。また、投稿した情報がユーザーにとって価値があるかどうかを判断するために、Facebookではユーザーがその投稿にかける滞在時間なども計測されています。

また、近年のアルゴリズムの改定により、広告を活用したリーチ獲得も有効な手段になっています <https://www.facebook.com/help/285625061456389>

また昨今ではヘイトスピーチや暴力的なコンテンツを検出し削除する仕組みに改善されていっているため、投稿のポリシー内容 <https://about.fb.com/ja/news/2020/08/community-standards-enforcement-report-aug-2020/>は必読です。

Facebookページには効果測定ツールである「インサイト」が用意されており、Facebookページの投稿のリーチ数と推移が確認できます。

5-5-4. Twitter

Twitterのインプレッションは、まず自社アカウントのフォロワーのタイムラインに流れます。自社アカウントのフォロワーが「リツイート」や「いいね」などのいわゆるエンゲージメント行動(反応)をとった場合、さらに情報が多くのユーザーに到達します。一次発信元のフォロワーが少なくても、影響力のあるフォロワーによるエンゲージメント行動(反応)により、思わぬ大規模情報拡散を生む(いわゆる「バズった」状態)こともあります。

インプレッション数を増やすにはTwitterでトレンドになっているハッシュタグを使ったりなど、リアルタイムな投稿を心がけましょう。

Twitterアナリティクスで「ツイート」タブを選択し、Twitterアカウント全体のデイリーインプレッションと推移を確認できます。

5-5-5. Instagram

ほかのSNSと同様に、Instagramで発信された情報についても、一次的にはそのアカウントのフォロワーにリーチします。ただし、Instagramの場合は、FacebookでいうところのシェアやTwitterでのリツイートなどに類した機能はオリジナルアプリにはなく、情報そのものが拡散されてフォロワー以外のユーザーに届くことはあまり期待できません。発信した情報を多くのユーザーに届けるためには、投稿に付けられたコメント内に記載するハッシュタグの精査・投稿の影響度による検索結果への優先表示・ほかのメディアや広告でのインプレッションなどの対策が必要です。また、Instagramの場合、特にハッシュタグについては、大量の文言を複数のハッシュタグで付けるという文化が形成されており、ターゲット層に合わせたハッシュタグを選ぶことができれば、より拡散されるはずです。なお、キャプションの上限は2,200字で、タグは30個まで付けられます。また、近年Instagramでのリーチ数のチェックには、スマートフォンやタブレットからの操作が必要です。スマートフォンやタブレットでインサイト画面を開くと、アカウント全体でのリーチ数が表示されます。また、コンテンツタブを選択すると、投稿ごとのリーチ数が表示されます。

運用目的を設定したあと、目的ごとに具体的なコンテンツ方針を設計します。ソーシャルメディアでは、共感を得られるようなコンテンツを発信すると、いわゆる「バズる」や「バイラル」といわれるような数多くの拡散やエンゲージメント(いいね!・コメント・返信・画像クリック・動画再生などのユーザーからの反応の総称)が得られることがあります。

ただし、そのようなコンテンツでは、コンテンツ自体の共感は得られていても、肝心の認知・関心・ブランド力の向上に役に立っていないということが少なくありません。マーケティングでは「広告認知」と「ブランド認知」を分けて考えますが、広告認知は得られたもののブランド認知は得られなかったというような状態だといえます。

したがって、単純にインプレッションインプレション・リーチなどのユーザーとの接触)やエンゲージメントが多かった/少なかったということではなく、どのようなコンテンツでインプレッションとエンゲージメントを得たかということが重要になります

1. 認知度拡大・関心醸成

商品・サービス・企業のブランド名を認知して関心を持ってもらうことに役立っているかどうかが重要になります。商品・サービス・企業の名前・特徴の訴求が、コンテンツに盛り込まれるようにしましょう。FacebookやInstagramと違い、Twitterのようなソーシャルメディアであればすべての投稿で訴求する必要はありませんが、訴求のない投稿の割合が多くなってくると、目的を達成しにくくなります。また、アカウントのアイコンや名前にも認知効果はあるので、できるだけ視認性を高めましょう。

もちろん、インフルエンサーの協力を仰いだり、ウェブサイトでバイラルコンテンツを展開する場合などでは、拡散されるときやコンテンツが消費されると同時に、ブランド名もユーザーに伝わるような設計が必要です。

2. ブランディング

ターゲットとブランドイメージを明確化することが大切になります。つまり、「誰に」「どう思ってほしいのか」を決めます。「誰に」はビジネス戦略の中で自然に決まってきますが、「どう思ってほしいのか」は競合の商品・サービスの中で、あるいは他企業と比較して、差別化できるポイントや独自性を訴求できるポイントを際立たせて、識別性を高めるとよいでしょう。「どう思ってほしいのか」に基づいて、コンテンツのみならず、返信やいいね!、ユーザーのコンテンツのシェアの方針も定めます。

3. コンバージョン

行動の喚起が目的となるので、顧客の欲求にいかに訴えるかということになります。認知度拡大やブランディングを兼ねている場合は、基本的にはそちらの設計が優先されますが、純粋にコンバージョン目的で運用する場合は、コンバージョン広告と同じようにコンテンツを設計します。

例えば、販売している商品をFacebookやInstagramのショッピング機能を使ってコンテンツを作ることも可能ですし、近年ではInstagramストーリーズも多くの企業が活用しており、商品に注目を持たせることでコンバージョンに寄与できている例も多く挙げられています。また、LINEなどではクーポンを発行するなどしてコンバージョンに寄与できるコンテンツを配信するなど工夫をしましょう。

5-5-6. 相互コミュニケーションの方針設計

ソーシャルメディアでは、アカウント上でユーザーとのインタラクティブなコミュニケーションが発生します。そのようなコミュニケーション活動にソーシャルメディアはとても有効です。こちらからコミュニケーションをとる場合もあれば、ユーザーからの反響に応える場合もありますが、どちらにしても人と人をつなぐコミュニケーションツールであることを意識した上で、方針設計を行うことが重要です。

こちらからコミュニケーションをとる場合

ソーシャルメディアで訴求する商品・サービス・企業や、コンテンツについて好意的な言及をしているユーザーの投稿を検索し、反応(いいね!、返信、リツイート、引用リツイート、コメント、シェアなど)を行います。ユーザーの承認欲求を満たすことで、さらなる言及を増やす効果や、商品・サービス・企業に愛着を持ってもらう効果が期待できます。

また、アカウントに対して好意を持ってくれているユーザーが普段どんなことに困っているかなど質問などを行うことで、ユーザーの課題解決のヒントを得ることもできます。

ユーザーからの反響に応える場合

アカウントの投稿に対して反応(いいね!、返信、リツイート、引用リツイート、コメント、シェアなど)してくれているユーザーの投稿に対して反応します。さらに反応します。細やかな対応が大変なときなどは、まとめてお礼をする投稿やコメントを行ったり、いいね!のみで返したりするだけでも効果があります。

逆に、ユーザーからのコメントや返信に対して何も反応をしなければ、悪印象を与えることもあります。せっかくユーザーから質問や問い合わせがあった場合、無反応でいることはアカウント自体がユーザーに対して興味がないと判断されてしまい、コミュニケーションが取れていない状態となるので注意してください。もし、何らかの理由で対応ができない場合は、あらかじめプロフィールなどでお答えできない旨を明示しておくなど、工夫しておきましょう。リスクを軽減できます。

運用体制

ソーシャルメディアは、1つのアカウントが1つのキャラクターのように見られます。重要なのは一貫性です。1人で運用する場合も複数人で運用する場合も、事前に決めた方針と、自分以外が運用しているときも含め、どのようなコンテンツを配信しているかを把握し、ぶれないよう心がけてください

また、効果を出すためには、投稿は一定以上の頻度が推奨されます。明確にどの程度の投稿が望ましいということはビジネスにもよるので一概にいえませんが、継続的に投稿できる体制を整えることが望ましいでしょう。頻度に関しては、同業他社など、参考にすべきアカウントやユーザーの反応を見ながら調整してください。その際に、一方通行のコンテンツを頻繁に投稿するのではなく、前述のとおり「相互コミュニケーション」なのでつながりを大切にしてアカウント運用を行っていきましょう。

5-6 オーガニックサーチにおけるインプレッション効果

オーガニックサーチのインプレッションクリック率を高めるには、インプレッション数の高いキーワードでの上位表示と、タイトルやディスクリプションを最適化しクリック率を高めることが重要です。検索エンジンはユーザーにとっても有用なコンテンツを上位表示するよう努めています。そのように役立つ検索結果を出すことが、検索エンジンをユーザーが継続して利用してくれるために必要だからです。

オーガニックサーチからのトラフィックを確保するには、競合よりも有用で、ユーザーが求めるコンテンツを提供することが基本です。なお、検索エンジンの調査を行う際は、ウェブブラウザのシークレットモードを利用するとよいでしょう。検索結果はユーザーごとにカスタマイズされており、過去の検索履歴によって検索結果の順位が変わってしまうためです。

「シークレットモード」とは

タブやウインドウを閉じると、表⽰したページの履歴、Cookie、検索履歴などを保存しないモード(機能)。Google Chromeでは「シークレットウィンドウ」、Microsoft Edgeでは「InPrivateウィンドウ」、Mozilla Firefoxでは「プライベートウィンドウ」という機能名になっている

5-6-1. SEOとMEO

オーガニックサーチでのインプレッションを増やす施策としてSEOとMEOがあります。両者とも検索するユーザーに自分のウェブサイトや店舗を見つけてもらい、誘導するために行う施策で、検索者の意図に合わせて自社の発信情報を最適化することになります。ただし、目的や効果、また改善方法が違うため、どのような違いがあるか理解することで運用に役立てましょう。

SEO(検索エンジン最適化)とは

「SEO」とは「Search Engine Optimization」の略で、主な目的は、検索結果一覧画面に表示される自社サイトの検索順位を改善すること、検索結果の表示を改善し自分のコンテンツに誘導することになります。

SEOの目的はキーワード順位を上げることではありません。

本来の目的は検索エンジンからの集客により、売上や問い合わせなどのコンバージョンを最大化することです。

ここではGoogleを中心にSEOの説明をします。

その目的の達成のために、SEOではキーワードの検索順位を上げたり、上位表示されるキーワードを増やしたりすることで、検索エンジンからの集客を増やし、それにより増えた流入を、効率的にコンバージョンさせるための施策を同時に進めてく必要があります。

SEOの効果

SEOでの最大の効果は順位上昇によるクリック率の向上が挙げられます。アメリカ、Sistrix社から発表された2020年7月14日最新の調査結果では8000万を超えるキーワードと数十億の検索結果を分析した結果、Googleの検索順位によって変化するクリック率は検索順位1位では28.5%、10位では2.5%と約11.4倍の差があると発表されています <https://www.sistrix.com/blog/why-almost-everything-you-knew-about-google-ctr-is-no-longer-valid/>。もちろん検索キーワードや広告の表示数などによってもクリック率は変動しますが、自然検索での上位表示は自社のサービスや商品をインプレッションするのに大きく貢献してくれることが分かります。

SEOの基礎

検索順位の評価はすべてが詳細に公表されているわけではありません。ただし、Googleは「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにする」ことを使命としています。そのため検索順位で表示されるコンテンツはユーザーにとって調べたい情報が分かりやすく整理されており有益なものであることが上位表示される前提条件になってきます。

それを踏まえながら、検索順位が決められるポイントを理解します。ポイントは大きく分けて2つの要因に分類され、3種類の対策が必要になってきます。

表:検索順位に影響する要因とその対策

要因

対策

内容

内部要因

内部技術的対策

以下の技術的要素を検索エンジンは評価する
HTMLの記述が適切であるか
適切なサイトマップがあるか
表示速度は十分に高速か
モバイルに適切な表示ができるか
HTTPSで接続されており、安全であるか
アクセシビリティ・ユーザビリティの配慮があるか

内部コンテンツ対策

コンテンツがユーザーにとって有用で、信頼できて、分かりやすく、独自のコンテンツが含まれるようにする
信頼できるコンテンツの作成
メインキーワード、共起語 を含める
作者や関係者など明記し記事の信頼性を高める
ユーザーの評価や意見を加え客観性を高める

外部要因

外部対策

関連した信頼できるサイト、ユーザーからも優れたコンテンツとして評価されていて、リンクなどを用いて紹介されているか

「共起語」とは

あるワードと⼀緒に利⽤されるキーワードのこと。業界⽤語や製品、メーカー名、機能など他のワードでは使われないがそのワードと⾼頻度で使われるワードが⾼い評価を受ける

改善のための手法

SEOでもっとも重要なことは、必ず検索ユーザーの目線でコンテンツを改善していく姿勢です。検索するユーザーのことを考えずに対策を行うと評価されないばかりかGoogleからマイナスの評価を受けてしまうこともあります。

またGoogleはより良い検索結果を表示するためにGoogle Danceと呼ばれる評価基準の変更を行います。Googleからも公式に最新の情報を発信しているメディア(Googleウェブマスター向け公式ブログ <https://webmaster-ja.googleblog.com/>)があるので定期的に見ておくことをおすすめします。

以下の手順でSEOを行います

1. 事前準備
  • ターゲットユーザーを決める
  • 対策キーワードを決める
  • コンテンツ内容を決める
2. 環境を整備する
  • ウェブマスターツール(Google Search Consoleなど)への登録
  • 順位測定ツールやアクセス解析ツールを設定する
  • キーワード上位を占める競合やターゲットユーザーの関心を調べる
3. 対策を実施する
  • HTMLやサイトマップの検証と改善(内部技術的要因の対策)
  • コンテンツの作成とウェブ解析による改善を行う
  • 健全なリンクの構築やユーザーの誘導を行う

なおGoogleは特にYMYLと呼ばれる、人々の幸福、健康、経済的安定、安全に影響を与えるページについて、誤った情報によりユーザーが損害を被らないかを注意しています。

「YMYL」とは

Your Money or Your Lifeの略でお⾦と健康を意味する

不適切な情報を与えないようにすることや、不適切なページがあれば指摘 <https://support.google.com/contributionpolicy/answer/7445749>することができます。

詳細な検索品質についての情報はGoogleウェブマスターガイドライン<https://support.google.com/webmasters/answer/35769>を参考にしてください。

MEO-地図エンジン最適化-

「MEO」とは「Map Engine Optimization」の略で、主にGoogleマップのことを指し、地図の検索エンジンに対して最適化することで、「ローカルSEO」と呼ばれることもあります。地図の検索エンジンに最 適化することにより、ローカル検索結果で上位表示され、クリックされやすくなります。表示順は、検索したキーワードとの関連性や現在地からの距離など、さまざまな要素から決定されます。地図の検索結果で上位表示することができれば、新規顧客獲得のチャンスを掴むことができます。

またGoogleマイビジネスでは無料で、営業時間や商品の紹介、ケータリングの価格、チャットよる対応など、コロナの影響で外出を控えるユーザーにも適切に情報を伝えることができます。有料での広告サービスもあります。

店舗ビジネスや地域ユーザーを対象としたビジネスでは、Googleマイビジネスを活用しましょう。

MEOとGoogleマイビジネスの設定

検索するワードによっては、自然検索よりも上にローカル検索結果(ローカルパック)が表示されることがあります。アクセスしやすいと感じる店舗や会社であるということも、ユーザーに選ばれるための重要な要素の1つです。Googleマップ上でビジネスの存在をアピールし、来店者数やお問い合わせ数の増加にもつなげていきましょう。「Googleマイビジネス」の活用がMEOに効果をもたらし、店舗ビジネスなどの集客に貢献します

Googleマイビジネスの基礎

Googleマップ上に表示されるビジネス情報の編集は、「Googleマイビジネス」 <https://www.google.com/intx/ja/business/>という無料サービスを使って行います。これによって、Googleマップのほか、Google検索にもビジネス情報を表示させることができます。営業時間、ウェブサイトURL、住所、電話番号、ビジネスカテゴリといった情報を登録することで、その地域を訪れる予定があるユーザーにビジネスをアピールできます。また、ユーザーからのクチコミに対する返答や、投稿機能でビジネス情報欄にお知らせを一緒に表示させることも可能です。

パソコンだけではなく、スマートフォン用のアプリも用意されているので、必要に応じて使い分けましょう。

Googleマイビジネスでできること

  • ビジネス情報を最新かつ正確な状態に維持する
  • ユーザーとの交流
  • 新規見込み顧客へのアピール
  • 地図上への情報表示
  • 自社ウェブサイトへの誘導
  • 検索画面から直接電話
  • 地図スペースへの広告掲載
  • 「ウェブサイト」というボタンから簡易的なサイトが作成可能
  • チャットによる対応
  • 製品やサービスの紹介
  • ケータリングやテイクアウト情報と営業時間などの表示

Googleマイビジネスを始めるためには登録が必要です。アカウントを作成し、ビジネスのカテゴリ、電話番号、ウェブサイトのURLなどの情報を設定します。なお、登録にはハガキなどによるオーナー確認が必要です。これから登録する場合は、余裕をもったスケジュールで進めるようにしましょう。

GoogleマイビジネスとGoogle広告を連携すると、Googleマップに広告を出稿したり、Google広告で住所の表示を行うことができます。

改善のための手法と解析の紹介

Googleマイビジネスのダッシュボードから、GoogleマップやGoogle検索への表示状況を確認できます。

Google マイビジネスのホーム画面に表示される掲載結果を記録しておくとよいでしょう。さらに詳しい情報は、Google マイビジネスにあるインサイトから確認できます。

インサイトで確認できる主な情報

  • ユーザーがビジネスを検索した方法(直接、間接、ブランド名)
  • ビジネスを検索したユニークユーザーが最も使用した検索クエリ
  • ビジネスの情報が閲覧された回数
  • 店舗までのルートが検索された回数
  • ユーザーがとった行動と回数(ウェブサイトへのアクセス、ルートのリクエスト、電話をかけたタイミングと回数)

Googleマイビジネスを適切に運用すると、GoogleマップにおけるMEO効果を得られやすい傾向があります。そのため、評価を改善したいときは、まずGoogleマイビジネスに情報が適切に登録されているかどうかの確認をしましょう。また、写真の追加や投稿機能の活用、クチコミへの返信なども効果的です。さらにGoogle広告を使えば、ローカル検索結果に広告を表示させることも可能です。

地域の飲食店や小売店は、大手企業のポータルサイトでの掲載や広告宣伝を活用していることもあるでしょう。Googleマイビジネスは掲載が無料であり、Google広告もエリアを絞り込んで無理のない範囲で予算を投下すれば、優れた広告手段になります。さらに、Facebook広告を併用してもよいでしょう。

これらの比較的手間もかからず、費用対効果の高いプロモーション手法を小規模事業主が活用できるように積極的に支援しましょう。

5-6-2. ユーザーニーズの調査

ユーザーが検索していないキーワードで上位を目指す努力をしても、トラフィックの成果につながりません。何よりもユーザーニーズの有無と検索量を知ることが重要です。

ユーザーが利用しそうなキーワードの調査

ターゲットユーザーがよく使う検索キーワードで、競合がそれほど多くなく、自社に優位性がある検索フレーズを発見しましょう。まず、ターゲットユーザーが検索エンジンで入力しそうなキーワードで検索してください。この検索エンジンでの検索結果のページを「Search Engine Results Page」、略してSERP(サープ)と呼びます。検索キーワードのヒット数を確認することで、どの程度一般的に使われている言葉かを調べることができます。

このヒット数の件数は、その件数のページがあるということであり、ユーザーが必要としている数ではありません。しかし、入力した検索ワードがウェブ上で使われているかどうかを大まかに把握することはできます。めったにウェブ上で用いられない言葉は極端に件数が減るので、ほかのキーワードに変えてみましょう。

また、検索時には、特別な記法を使うことで、効率的な検索が可能です。

表:検索ボックスのオプション

記法

使用例

説明

完全一致

ワードを二重引用符で囲む

"Web analytics"

通常は単語の順番が入れ替わったり間に文字が入ったりしても結果に含まれるが、この場合、完全に一致した言葉のみがSERPに反映される

いずれかの
キーワードを含む

検索ワードの間に「OR」を挿入

"Web" OR "analytics"

「Web」あるいは「analytics」を含むページが検索される

特定のワードの
掛け合わせを除く

除外するキーワードの先頭に付マイナス記号(-)を付ける

Web analytics -digital

「digital」を含まず「Web analytics」で検索する

サジェスト

キーワードを入力すると検索エンジンでサジェストが表示されます。このサジェストに出てくる言葉も含めて検索しましょう。

キーワードプランナーによる調査

検索エンジン上での調査が終わったら、Google広告の管理画面で使える「キーワードプランナー」を活用します。

キーワードプランナーでは、広告での検索ボリューム、競合性、季節変動、広告配信時のコスト予測が確認できます。検索ボリュームは一定額の広告配信を行っていないアカウントでは大雑把な数字しか表示されないため、広告配信を行っているアカウントを使うことが望ましいでしょう。

実際に調査した上で対策を検討しているキーワードがどれだけ検索されているかのボリュームを確認することで、そもそもそのキーワードに対してニーズがあり対策すべきなのかを調べることができます。

Q&amp;Aサイト掲示板の調査

Q&amp;Aサイトの掲示板もユーザーニーズの調査に有効です。これらには、さまざまなユーザーの知りたいこと、困っていることが記録されており、ユーザーの気持ちを知る有効な情報源となります。候補となる検索ワードで調べてみて、ユーザーの動向を知りましょう。

例えば「Quora」 <https://jp.quora.com/>では、業界ごとの質問や回答を調べることができます。質問として聞かれていることはユーザーが知りたいことなので、オーガニックサーチ強化のためのコンテンツのヒントになります。

ソーシャルメディアの調査

ソーシャルメディア上の情報も貴重です。TwitterやInstagramやYouTubeにて単語やハッシュタグで検索してみて、ユーザーがどのような文脈でツイートしているのか、写真とコメントはどんなものなのか、YouTubeではどんな番組があるかなどを調べます。

どのような文脈でターゲットキーワードが語られているかを理解して、コンテンツ強化のヒントにしましょう。

5-6-3. 競合の調査

ユーザーニーズの解析で見つけたキーワードを強化するときに、競合の状況を知ることも重要です。

検索エンジンでの調査

まず、ターゲットとしている検索キーワードで表示される広告文と掲載企業、オーガニックで上位表示している競合のウェブサイトを調べます。競合のコンテンツを調査し、内容を精査して、競合が提供していないコンテンツを追加したり、競合よりも優れたコンテンツを提供したりします。

検索エンジンの検索結果を見ると、単純なウェブページの表示であることは少なく、動画や商品、Q&amp;Aなど、単語によってユーザーが調べていることに近いSERPになります。このことから、単純な競合に対する上位表示だけではなく、動画や商品として強化するコンテンツを発見できます。

ツールを利用した調査

SEOを実施する際には、競合サイトを分析した上でキーワード選定やコンテンツの計画を練ると時間短縮になります。競合サイトの検索パフォーマンスを調査する場合は、競合分析ツールを利用しましょう。

ここでは、「SEMrush」 <https://semrush.jp/>を例に調査方法をご紹介します。

競合サイトの検索パフォーマンスを分析する

SEMrushには「オーガニック検索分析」というツールがあり、ドメイン名で検索すると、キーワードの検索順位やトラフィック、ランディングページなどを調べることができます。例えば、競合サイトがTOP3に入っているキーワードを分析すると、競合サイトが強い領域やトラフィックの多いページを発見できます。また、指名・一般ワードの比率や、一般ワードで集客できているページを分析することで、競合がSEOで実施している施策が見えてきます。

自社と競合の強み・弱みを分析する

検索パフォーマンスを改善するためには、弱いキーワード(≒ オーガニック検索の順位が低いキーワード)を見つけ出し施策を実施する必要があります。ここでは、SEMrushの「キーワードギャップ」が役に立ちます。このツールでは、自社サイトの順位と競合サイトの順位を比較し、競合より弱い(順位が低い)キーワードを発見できます。例えば、「弱い」キーワードでフィルタして、競合の順位がTOP10に入っている条件で絞り込むと、競合が優位に立っているキーワードが見つかります。この中に自社サービスと関連性が高いキーワードがあれば、優先度を上げて対応しましょう。

ターゲットとするキーワードを調査する

検索結果でのインプレッションを増やすためには、ユーザーの検索意図に応える高品質なコンテンツが求められます。SEMrushの「Keyword Magic Tool」を使えば、軸となるキーワードの関連語句やロングテールなキーワードを調べることができます。コンテンツの中に、こうした関連情報を盛り込むことで、より品質の高い情報を提供できるでしょう。また、キーワードの優先度を決めるためには、検索ボリュームやキーワードの難易度を参考にします。例えば、オーガニック検索における難易度の指標としてはKeyword Difficulty(KD)という数値が参照でき、80より大きい場合は難易度が高いと考えられます。

SEO施策の成果を検証する

SEOを実施した後は成果をモニタリングしながら、継続的に改善していくことが重要です。SEMrushの「Position Tracking」というツールを活用して、ターゲットとするキーワードの順位変動やトラフィックをモニタリングしましょう。例えば、直近7日間で順位が上昇したキーワードでフィルタすれば、成果の上がったキーワードが見つかります。逆に順位が下がったキーワードや、時間がたっても順位が上昇しないキーワードがあれば、コンテンツの修正が必要と考えられます。キーワードギャップの分析などから、不足している情報を調査しコンテンツを改善しましょう。

テクニカルSEOを実施する

SEOにおいては、検索エンジンに正しくページの価値を伝えることが重要です。例えばページがリンク切れしていたり、類似したページがサイト内に混在している場合は、検索エンジンがページを適切に評価することができず、苦労して作成したコンテンツも水の泡になってしまいます。こうした機会損失を防ぐためにテクニカルSEOを実施しましょう。基本的にはGoogle Search Consoleを活用して検出されているエラーを修正しますが、SEMrushの「Site Audit」を活用すると、ディスクリプションの重複等、Google Search Consoleでは検出できない細かなエラーも見つけ出すことができます。両方のツールを併用して、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても親切で分かりやすいサイトを作りましょう。

本節ではSEMrushを例に競合分析を紹介しましたが、同様のツールとしては、Ahrefs <https://ahrefs.jp/>などが挙げられます。また、SEMrushやAhrefsは有料ですが、無料のツールとしてはUbersuggest <https://neilpatel.com/jp/ubersuggest/>等に定評があります。競合分析ツールには有料・無料さまざまなものがありますので、まずは色々と試してみて、気に入ったものを使うと良いでしょう。

5-7 モバイルアプリ・動画におけるインプレッション効果

ここでは、モバイルアプリや動画に関するインプレッションを高めるための指標や測定方法を紹介します。

5-7-1. モバイルアプリにおけるインプレッション効果

iOSアプリの露出効果としては、AppStoreでアイコンが表示された数の「インプレッション」と、アプリのページがどれだけ見られたかという「プロダクトページ閲覧数」があります。これらの数字は、App Store Connect内の「App Analytics」という機能で確認できます。ブラウザ上でもApp Store Connectは利用できますが、公式のiOS アプリを利用したほうがApp Analyticsのモニタリングには効率的です。

5-7-2. App Analytics で確認できる指標

App Analytics <https://developer.apple.com/jp/app-store-connect/analytics/>で確認できる指標は次のとおりです。閲覧できるデータは、継続的に変更されます。

図:App Analytics

図:App Analytics

インプレッション数

App Store内でアプリのアイコンが表示された数、App Storeのおすすめ、カテゴリ、ランキング、検索表示、プロダクトページ閲覧数の合計回数です。

この中では相対的にキーワード検索による流入が多数を占めるため、基本的に「検索表示回数」とみなしてよいでしょう。

5-7-3. プロダクトページ閲覧数

App Store内でアイコンをクリックするなど、アプリページが実際に閲覧された回数です。ほかのアプリや外部ウェブサイトからの広告クリックによる遷移も含まれます。

この2つの指標に関しては、「ユニークデバイス」のチェックボックスがあります。デフォルトではチェックがされていないため、同じiOSデバイスからのアクセスが複数回カウントされる場合もありますが、「ユニークデバイス」にチェックすることで同じデバイスは一度しか集計されなくなります。インプレッション数、プロダクトページ閲覧数ともに、特別な場合を除き「ユニークデバイス」の数字を扱うほうがデータとしての正確性を得られます。それ以外には、表5-7-1のような指標があります。

インストール数、セッション数、アクティブなデバイス数、クラッシュ数には、小さく「オプトインのみ」と表記されていますが、これらは利用情報の共有に同意したユーザーのみのデータとなっています。つまり、App Analyticsでは実数を把握することはできないということです。特にインストール数に関しては、この影響が大きいので、アプリがダウンロードされた数を知りたい場合は、常にApp ユニット数のデータを用いることをお勧めします。

表: iOSアプリの指標 <https://help.apple.com/app-store-connect/?lang=ja#/itc21781223f>

指標

説明

App ユニット数

App Storeでアプリが「初回に」ダウンロードされた回数。同じデバイス、同じApple IDへの再ダウンロードや、アプリのアップロードはカウントされない。基本的に「ダウンロード数」とみなしてよい

App 内課金

アプリをダウンロードしたあとにユーザーが課金した回数。ユーザーがアプリ内で提供されるコンテンツに最初に課金したタイミングでカウントされる。そのため、コンテンツの再ダウンロードの数は含まれない

売上

アプリによる全体の売上金額(ドル単位)。有料アプリの購入売上、App 内課金の売上、App Bundle(アプリのセット販売)による売上の合計

購入をしたユーザー数

有料アプリを購入するか、もしくは無料ダウンロード後にApp内課金を行ったユーザーの数

インストール数

App Storeでアプリがインストールされた回数。ダウンロードと同義だが、同じデバイスへの再ダウンロード、同じApple IDを持つ別デバイス(iPhoneとiPadなど)へのダウンロードの場合もカウントされる。「App ユニット数」はダウンロード数と同じ。基本的には「同じユーザーを複数カウントするかどうか」の違い

セッション

アプリが最低2秒間以上使用された回数。「使用」とはアプリが画面上で操作できるフォアグラウンドにあるときのことを指すので、アプリがいったんバックグラウンドに移行し、再びフォアグラウンドに復帰した場合は別のセッションとしてカウントされる

アクティブなデバイス数

集計期間中に少なくとも1セッションを記録したiOS デバイスの数。ダウンロードにアプリを実際に使用しているユーザー数の目安になる

過去30日の
アクティブなデバイス数

過去30日間に少なくとも1回のセッションを記録したデバイスの数

クラッシュ数

集計期間中にデバイス上で発生したクラッシュを起こした回数

実践的な指標の活用

App Analyticsで自分のアプリのデータから「使える」データを取り出すために、次の指標を活用して改善施策を検討してください。

CTRClick Through Rate)の活用

「(プロダクトページ閲覧数)÷(インプレッション数)」で計算される指標です「。アプリのプレビューをキーワード検索で表示したiOSユーザーのうち、どのくらいの割合が実際にクリックして詳細ページに遷移したか」という情報を示すデータです。このレートが関連しているのは、検索表示画面の段階から見られるアプリの情報であり、具体的には「アプリアイコン」「アプリタイトル」「サブタイトル」「キーワード検索におけるアプリランキング」「ユーザーの平均評価・評価数」「スクリーンショット(3枚)」です。これらの要素を変更することで、効果の改善を図ります。

CVRConversion Rate)の活用

「アプリの詳細ページを見たユーザーのうち、どのくらいの割合が実際にダウンロードしたか」を示す指標です。AppStore全体におけるCVRの平均値は26.4%であるというデータ <https://splitmetrics.com/blog/whats-a-good-app-store-page-conversion-rate/>がありますが、高ければ高いほどアプリページの説明文やスクリーンショットなどのパフォーマンスがよいということになります。この比率を上げるためには、ユーザーにダウンロードを決意させるようなアプリページにカスタマイズする必要があります。具体的には「ヘッダー画像」「スクリーンショット&amp; 動画」「ユーザー評価とレビュー」「カテゴリー別ランキング」「プロモーションテキスト」「説明文」に気を付けます。つまり、クリエイティブが重要なヘッダー画像やスクリーンショットのような要素のほかにも、「ランキング」や「ユーザー評価とレビュー」のような要素もユーザー獲得には大きな意味があるということです。このうち、ランキングの向上のためには、いわゆる「ASOApp Store Optimization:アプリストア最適化)」が効果的です。ASOはストアで露出を高め自然流入数を増加させる施策と、アプリ詳細ページの最適化によるダウンロード数の増加が含まれます。そのためには適切はコンテンツの配置や高い評価のレビューの獲得などを検討します。

ARPUAverage Revenue Per User)の活用

公開から時間が経過して、新規ユーザーの流入が難しくなっているアプリほど、ARPUの数字を向上させることが重要になります。ダウンロード数は多いにもかかわらず平均収益が期待された水準に達していない場合、リテンション率課金率が低いことが原因として考えられます。同様に、課金ユーザー 1人あたりの平均収益を知りたい場合は、ARPPUを見るとよいでしょう。

5-7-4. 動画におけるインプレッション効果

動画の露出効果を測定するには、2つのアプローチがあります。動画のランキングサイトでほかのチャンネルも合わせて測定する方法と、YouTubeの管理画面からアナリティクスを参照する方法です。

5-7-5. 動画ランキングサイトやツールによる測定

動画のランキングサイトとして、「Social Blade」 <https://socialblade.com/>が挙げられます。このサイトでは、SimilarWeb と同様に概算値にはなりますが、YouTubeチャンネルを中心に動画チャンネルやコンテンツのランキングがわかります。

図:Social Blade

図:Social Blade

YouTubeチャンネルのIDで検索すると、概算値ですが、そのチャンネルの視聴数、購読者数や広告収益が表示されます。なお、トラフィックの少ないチャンネルについては情報が出ないこともあります。これらの情報から自社のチャンネルや競合のチャンネルの認知度を把握し、その内容からインプレッションを増やすコンテンツの戦略を考えます。

また、YouTube上の検索でヒットしやすいこともインプレッションを増やす意味では重要です。

vidIQ <https://vidiq.com/>を使うと動画やチャンネルごとのインプレッションがわかります。Google Chromeのプラグインを導入すると、チャンネル、動画ごとの傾向を確認できます。マウスカーソルを合わせると、最近の視聴回数の傾向、視聴時間などのグラフが表示されるようになります。

図:vidIQ

図:vidIQ

YouTube上の検索エンジンでクリックされやすい動画にすることも大事です。動画の内容はもちろんですが、動画のタイトル、タグ、説明文やチャンネルの説明文なども重要になります。このことを「YouTube SEO」と呼びます。vidIQでは、YouTube SEOについてもスコアリングしています。

図:vidIQによるYouTube SEOのスコアリング

図:vidIQによるYouTube SEOのスコアリング

この動画の場合、100点のうちSEOスコアが14.4となっています。タイトルや説明文などにキーワードがどの程度含まれているかをスコアリングしています。

特に動画の上位表示にはタグが重要といわれており、vidIQ ではタグごとに上位にランクインしている順位を表示します。ほかにも、検索結果でのキーワードでの表示回数(検索ボリューム)などもわかります。

その他の重要な項目として、次のようなことが挙げられます。

  • タイトルをシンプルにキーワードを含めること
  • 字幕を入れること
  • わかりやすい説明文を入れること
  • 目を惹きやすいサムネイルを作ること
  • 適切なタイミングでカードを入れること
  • 次の動画を促す終了画面を入れること

5-7-6. YouTubeの管理画面での測定

もう1つの方法は、YouTubeの管理画面やアナリティクスからインプレッションを見る方法です。

図:YouTube の管理画面

図:YouTube の管理画面

YouTubeでは、ほかのソーシャルメディアと同様に、ユーザーの行動をもとに、関連性の高い動画が「次の動画」として表示されます。一般に人気の高い動画ほど、多くのユーザーに露出します。したがって、視聴回数が多く、視聴時間が長いコンテンツは、多く見られる傾向にあります。

インプレッション数の測定

ユーザーに動画のサムネイルが表示された回数を「インプレッション数」と呼びます。インプレッション数には、外部サイトやYouTubeの通知の数は含みません。一般に、アップロード直後はインプレッション数が急上昇しますが、しばらくすると安定した状態になります。インプレッションの高い動画のトピックや形式、サムネイルが表示される場所から最適化する方法を検討し、どうすれば目立つかを考えます。

視聴回数の測定

実際に動画が見られた数です。視聴回数を増やすためには、関心の高いテーマの動画を配信することや目に付きやすい動画を配信することが重要です。サイトへ埋め込んだ視聴回数(自動再生を除く)やTrueView 広告による視聴回数もここに含まれます。これ以外には、閲覧者の年齢、性別、地域情報も確認できます。

個別の動画のインプレッションの解析

個々の動画におけるインプレッションも、管理画面から確認できます。見ているユーザーの属性情報などを参考にできます。ユーザー属性情報をクリックすると、動画を視聴する性別・年齢ごとの視聴回数がわかります。

図:YouTube アナリティクス「視聴者の獲得」

図:YouTube アナリティクス「視聴者の獲得」

また、YouTube以外の外部サイトで紹介されている動画は「トラフィックソースの種類」を見るとわかります。埋め込まれたページについては、再生場所で調べることが可能です。

図:YouTube アナリティクス「トラフィックの解析」

図:YouTube アナリティクス「トラフィックの解析」

YouTubeでは視聴している動画に関連する動画が紹介されます。この関連動画からの流入は「トラフィック」「関連動画」として表現されています。

5-7-7. Facebook の管理画面での測定

Facebookページでも動画のリーチ数を測定できます。Facebookページインサイトの「動画」で、Facebookページで掲載した動画の解析結果の1つとしてリーチ数が確認できます。

図:Facebook にアップロードした動画の解析画面

図:Facebook にアップロードした動画の解析画面

Facebookに動画を掲載するときは、YouTubeなどにリンクするのではなく直接アップロードすると、属性情報などもわかるため、より詳細な解析が可能です。

「People Reached」は動画についてタイムラインなどで表示した人数です。「Unique Viewers」は動画を一瞬でも見た人の数を指しています。「Post Engagement」は動画を見て、リアクション(いいね!など)、コメント、シェアなどのなどの反応をした人の数を指しています<https://www.facebook.com/help/1443647412620316>。

5-7-8. ウェブサイトに掲載した動画の再生回数の測定

ウェブサイトに掲載した動画を測定する場合、動画の再生ボタンや停止ボタンのクリックをもとに測定する方法が一般的です。YouTubeの場合、Google タグマネージャーを使うと容易に測定できます。すでにトリガーも変数も組み込まれているため、測定したい内容を定義すれば測定可能です。トリガーとしてYouTubeを選ぶことで動画を指定できます。

さらに測定したい内容を変数として指定します。ほかの動画を測定する場合は、動画の再生、停止ボタンのクリックのインタラクション解析を行うことになります。

図:Google タグマネージャーの変数で Video 解析機能を選択する

図:Google タグマネージャーの変数で Video 解析機能を選択する